阪神・糸原 2シーズンぶり猛打ショー「1打席しかない気持ちで4打席立った」 今季初スタメンにハッスル

2024年04月29日 05:15

野球

阪神・糸原 2シーズンぶり猛打ショー「1打席しかない気持ちで4打席立った」 今季初スタメンにハッスル
<神・ヤ> 4回1死、左前打を放った阪神・糸原(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神4ー3ヤクルト ( 2024年4月28日    甲子園 )】 1打席に懸けてきた男の意地が見えた。今季初スタメンの阪神・糸原が“この時”を待っていたかのように躍動した。
 「しっかり食らいついてタイムリーになって、そこから乗っていけた部分もある」

 2回無死一、三塁で小沢の低めフォークを拾って先制の中前適時打とした。4回には内角シュートを、腕をたたんで左前へ運ぶと、8回にも左前打。22年9月13日の広島戦以来2シーズンぶりの猛打賞だった。

 佐藤輝に代わり「6番・三塁」で出場。岡田監督は「昨日の内容を見ていっぺん糸原でいこうというのはあった」と昨年7月1日の巨人戦以来の先発を決めた。告げられたのは当日でも本人は「準備しているので。いつも通り試合に入るだけでした」と気負いは皆無。「1打席しかないぐらいの気持ちで4打席立って良い結果につながった」と語った。

 一昨年までレギュラー格だった男は昨年の開幕から代打稼業に足を踏み入れた。「代打は全然違う…」。準備、気持ちの持っていき方…戸惑いながらも適応し、優勝に大きく貢献。132試合に出場した22年から打席数や安打数は減っても、17安打、5打点の中身は濃かった。

 ただ、代打稼業に「慣れ」を感じることはない。「1日1打席、自分が対戦するのは勝負どころで相手のエースとか、リリーフの一線級。準備しないと一打席勝負の世界で良い結果なんて出ない」。準備にかける時間は4打席立っていた時から変えていない。試合開始の約8時間前に球場入りし、外野をランニングして体を温める。どんな場面で、どの投手と対峙(たいじ)するのか…イメージを膨らませながら勝負に臨む。

 「久しぶりに超満員の甲子園で守備に就いて4打席立てた。それで良い結果も出たので良かった。勝てたのが一番」。「レギュラー」を諦めたことなんて一度もない。競争に飢える31歳の“叫びの快音”だった。(遠藤 礼)

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