×

【スポニチ調査ファイル(10)】奈良大付・岸本佑也 強肩が繰り出す火の玉送球 一塁まで一直線

2024年06月11日 06:30

野球

【スポニチ調査ファイル(10)】奈良大付・岸本佑也 強肩が繰り出す火の玉送球 一塁まで一直線
打力の成長にも目を見張る奈良大付・岸本佑也(撮影・長嶋 久樹) Photo By スポニチ
 アマチュア野球の有力選手をリサーチする「スポニチ調査ファイル」。第10回は、プロ注目遊撃手の奈良大付(奈良)・岸本佑也(3年)を調査する。スカウト陣も目を丸くする強肩が最大の魅力。昨秋まで無名だった存在から、一気に評価を高めるまでに至った理由を調べに向かった。 【奈良大付・岸本佑也の動画はこちらから
 岸本が注目を集め始めた理由は、送球を一度見れば分かる。遊撃からの一塁送球は、火を噴くような強さで一塁まで一直線に届く。遠投は100メートル超で、「送球に自信があります。三遊間の深い位置からでもアウトにできる肩が持ち味です」と胸を張る。田中一訓監督も「長く指導をさせてもらっているが、この肩の強さは見たことがない」と絶賛する。

 地肩の強さを生かして投手も務めており、最速147キロを誇る。投球練習は打撃や守備練習の合間を見つけて行う程度。加えて1メートル80の長身ながら体重75キロと発展途上の体格で剛球を投げられるため、投手として評価する球団もあるという。

 昨秋の奈良大会で背番号20だったように、2年生までは無名の選手だった。「20番が悔しくて絶対に背番号6を取りたいと思って頑張ってきました」。打撃の好調さを買われ、近畿大会で背番号6に昇格。その大会でNPBスカウトや大学野球関係者の目に留まり、現在では球団の編成幹部クラスが試合を視察するまでに評価を急上昇させた。

 「パンチ力はある方だと思います」と明かす打力の成長も目を見張るものがある。今春の奈良大会では、複数球団が見守る前で豪快な左越え本塁打を放った。「凄い選手ではないけど、自分なりに頑張って、それで声がかかれば、プロに行きたい。野手でも投手でも起用されるような肩を生かした選手になりたいです」。潜在能力の高さは、肩の強さを見れば明らか。この大型遊撃手、伸びしろの塊である。 (河合 洋介)

おすすめテーマ

2024年06月11日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム