【阪神2軍リポート】中野や木浪から刺激受ける4年目・高寺 「意識改革」で攻守ともに成長曲線描く

2024年06月11日 05:15

野球

【阪神2軍リポート】中野や木浪から刺激受ける4年目・高寺 「意識改革」で攻守ともに成長曲線描く
阪神・高寺
 【阪神2軍リポート】鳴尾浜で汗を流す若虎を取り上げる「2軍リポート」。今回は2軍春季キャンプでMVPに選出され、ウエスタン・リーグでも目下56試合出場で打率・262(187打数49安打)、11打点と奮闘中の高寺望夢内野手(21)を取り上げる。意識改革で守備力も向上を見せており、攻守両面で成長曲線を描きつつある。
 高寺は、1軍の舞台で輝く日を目指して、鳴尾浜球場で汗を流し続けている。高卒4年目を迎え、攻守両面で成長中。その裏に「意識改革」があった。

 特に守備に生かしている。「気持ちの浮き沈みが激しかった」という昨季まではエラーすると沈み、気持ちの切り替えがうまくできなかった。打球をはじいてもすぐに追いかけない、引きずったまま打席に入って凡退…そんな“醜態”を繰り返した。それで上に呼ばれるはずもない。昨季は1軍出場なし。そこで気合を入れ直した。

 「引きずったら守備でもエラーが増える。打てなかったらイライラするけど、それもダメ。打てなくても守備をしっかりやろうと決めたんです」

 オフ期間の昨年12月から1月には、まず課題とする守備の強化に励んだ。ひとまず打撃練習は封印。毎日、午前中いっぱいは泥まみれになりながらノックを受けた。その地道な取り組みが心の成長につながり、そして打撃にも好影響を及ぼした。春季キャンプ中の対外試合4試合で打率・615(13打数8安打)をマーク。和田2軍監督からMVPに指名され、「取り組む姿勢や向き合う姿が一番見てとれた」と評された。オフの取り組みは、間違っていなかった。

 その勢いのまま3月8日に1軍昇格を果たし、ヤクルトとのオープン戦(甲子園)では左前2点適時打を放った。守備では二、三塁を守り、藤本内野守備走塁コーチから「良くなっている」と褒められた。23年にゴールデングラブ賞を獲得した中野や木浪ら先輩の動きに刺激を受け、この舞台でプレーしたい思いを改めて強くした。

 「やっぱり1軍で野球をやりたい。雰囲気は味わえたけど、それだけではいけない。しっかり経験を生かして頑張りたい」
 打撃は3割、守備では中野、木浪を目指して――。心身両面で成長の一途をたどる若虎が、攻守両面のさらなるレベルアップを図る。(杉原 瑠夏)

 ◇高寺 望夢(たかてら・のぞむ)2002年(平14)10月17日生まれ、長野県上田市出身の21歳。上田西では1年春からベンチ入りし3年夏は長野大会4強で甲子園出場なし。高校通算31本塁打。20年ドラフト7位で阪神入り。22年6月8日のソフトバンク戦に「8番・二塁」で初出場し、1軍は同年の8試合のみ。2軍通算310試合で打率・252、7本塁打、90打点。1メートル78、76キロ。右投げ左打ち。

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