ジャッジの肩より大谷の足! MVP同士がタッチアップでマッチアップ ジャッジ称賛「スピードスター」

2024年06月11日 01:30

野球

ジャッジの肩より大谷の足! MVP同士がタッチアップでマッチアップ ジャッジ称賛「スピードスター」
<ヤンキース・ドジャース>8回、スミスの犠飛で生還する大谷(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【インターリーグ   ドジャース4-6ヤンキース ( 2024年6月9日    ニューヨーク )】 ドジャース・大谷翔平投手(29)は9日(日本時間10日)、ヤンキース戦で好走塁で魅せた。8回に左翼線二塁打で出塁すると、1死三塁後に右飛でのタッチアップで1点差に迫る生還を果たした。右翼を守る相手主砲アーロン・ジャッジ外野手(32)との「MLB2大モンスター対決」が注目された3連戦。直後にそのジャッジに今カード3発目のメジャートップ24号ソロを浴び、試合も敗れたが、強肩送球をかいくぐる足は披露した。
 21、23年のア・リーグMVPの大谷の足か、22年同リーグMVPジャッジの肩か。両雄のマッチアップが、終盤の8回に実現した。

 2点を追う大谷は、守備シフトで大きく空いた三塁線を破り二塁打とした。次打者の内野ゴロで三塁に進むと、スミスが飛球を打ち上げた。定位置付近で捕球した右翼手ジャッジは好返球したが、タッチアップした大谷の足がわずかに早く生還。1点差に迫ってみせた。

 ジャッジの返球は今季自己最速に0・1マイル及ばないものの93・4マイル(約150キロ)。そこを大谷の秒速29・4フィート(約8・96メートル)の足が上回った。大リーグ平均は27フィートで、30フィートで「エリートレベル」とされる中、そこに迫る速さで勝利への糸口を探った。

 「心の中では100%アウトにするつもりだった」と笑ったジャッジ。「打った瞬間、走ると思っていた。彼はスピードスターだ。あんな浅い犠飛でも生還してしまう」と素直に称えた。もっともバットではジャッジに軍配が上がった。直後に2点リードに広げる24号ソロで、ワールドシリーズ前哨戦と言われた今カード1勝2敗とヤンキースが一矢報いた。3連戦でジャッジは11打数7安打、3本塁打5打点。大谷は13打数2安打1打点で本塁打は出なかった。

 スポーツ専門局ESPNが全米中継し、大谷は試合前にインタビューを受けた。コラボグッズも作製されるなど、対戦が注目されたジャッジについて「でかいな」と1メートル93の自身に対し、2メートル1のスケール感を改めて実感。「毎試合、毎年見てますけど、見慣れないサイズですし。それだけで印象的だけど、打席でもどんな状況でも自分の打撃を崩さず、見ていて勉強になります」とライバルのバットにも言及した。

 過去2度月間MVPを獲得した得意の6月だが、今年は月間打率・206、1本塁打にとどまる。5月16日にけん制球を左太腿裏に受けて打撲してから、状態はなかなか上向かず。本拠地と3時間も時差のある東海岸への6連戦の遠征最終日で疲労もたまり、休養日を挟んで11日(日本時間12日)からの本拠地6連戦で復調へのきっかけをつかみたい。

 「幸運にも勝ち越せたのは良かった。素晴らしい相手チームだし、ジャッジは男の中の男として評価されている」。デーブ・ロバーツ監督は、カード勝ち越しをまず評価した。次、相まみえるとしたらワールドシリーズ。両雄による頂上決戦への夢を膨らませる3連戦となった。(笹田幸嗣通信員)

 ≪ヤ軍新人王候補ヒルが大谷封じた≫ヤンキースの新人王候補右腕ヒルが、初対戦の大谷を3打数無安打に封じた。初回に直球で中飛とすると、ともにチェンジアップで右飛と左飛に仕留めた。この日は5回2/3を5安打3失点で白星は付かなかったが、今季13試合で8勝1敗、防御率2.04の26歳の新星。「大谷がどれだけいい打者かを理解した上で、自分がやってきたことをやろうとした。集中して投げられた」と笑い、新たな難敵として立ちふさがりそうだ。

おすすめテーマ

2024年06月11日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム