【虎番リポート】横田さん誕生日に“お兄ちゃん”たち躍動 岩崎VS陽川にファンも胸アツ

2024年06月11日 05:15

野球

【虎番リポート】横田さん誕生日に“お兄ちゃん”たち躍動 岩崎VS陽川にファンも胸アツ
9日、西武戦の9回、岩崎から右前打を放つ陽川 Photo By スポニチ
 阪神・才木のノーヒッターを予感させる快投に誰もがクギ付けとなった9日の西武戦の9回。もう一つの“見せ場”がやってきていた。
 3点優勢で登板した岩崎―梅野のバッテリーが2死を奪い、迎えたのは西武の4番・陽川。3人は13年ドラフト組で、この日は同期で昨年7月に脳腫瘍で亡くなった横田慎太郎さん(享年28)の誕生日だった。

 この巡り合わせに、ファンも「岩崎と陽川の対戦は横田さんが呼んだ気がする」…などと胸を熱くした。結果は岩崎の高め直球を捉えた陽川が右前打。後続を断ち、9セーブ目を挙げた左腕は「ヒットで許してもらいました」と“らしい”一言を漏らした。

 22年の現役ドラフトで西武に移籍した陽川は、かつての本拠地で恩返しの一打。昨年11月、リーグ優勝と日本一の報告に向かった岩貞、岩崎、梅野の阪神勢とともに、陽川も横田さんの故郷・鹿児島を訪問した。「ヨコもまだ野球をやりたかったと思う。プレーできることを幸せに思って来年やりたい」。そう誓って、遺骨の前で手を合わせていた。

 実は、施設で療養に入っていた横田さんが時折、口にしたのが陽川の名前。母・まなみさんも「現役時代に陽川さんは慎太郎に優しくしてくれたんでしょうね」と話していた。

 そして…この日は甲子園だけでなく、遠く離れたバンテリンドームでも、公私にわたって横田さんをかわいがっていた板山が今季初の3安打。試合後、自身のインスタグラムに2人でハイタッチを交わす写真を添え「よこ誕生日おめでとう」と祝福した。頼れる“お兄ちゃん”たちの躍動。天国の横田さんは、どんな表情で見ていたことだろうか。

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