桂米紫、30周年独演会を2月に米朝一門の聖地・サンケイホールブリーゼで開催「大きな挑戦」
2024年01月15日 14:34
芸能
912人収容の同ホールは、桂米朝一門にとって“聖地”のような場所。塩鯛も過去15回、独演会を開いている。その場所で初の独演会。「光栄だけど、迷った。900人も集められるだろうかと。でも、せっかくお声かけいただいたんで」と今はワクワク感の方が強い。
師匠が「試し酒」を演じるが、米紫は3席を用意。「宗論」は「ナンセンスなコメディ」。「厩火事」は「温かみあるコメディ」と説明。そしてラストは「柳田格之進」。江戸の噺を上方風に。昨年ネタおろししたばかりだが「笑いが少ない人情噺。上方では珍しい噺です。私は芸風的にワイワイにぎやかだという印象でしょうが、人情味あふれる噺にすごく興味があります」とチャレンジすることになった。稽古は笑福亭由瓶(52)につけてもらったそうだが「言うなよと。値打ちが下がるでって」と笑えるエピソードも披露した。
昔から映画が好きで、高校卒業後に映画監督を目指して松竹・京都映画塾に入塾。その夢は叶わなかったが、落語界に入ってからもインディーズ映画を制作し、芝居もする。「落語もお客さんが頭の中に映画がある感じ。映画や小説と同じで想像力の遊び」と捉えている。
節目の24年。これまで同期入門の桂吉弥(52)の活躍に「若い頃は嫉妬もあったが。刺激になってます」。これからの噺家生活には「今後?あまりないですね。おもしろいと思うことをやるだけ。シリアスな新作を作って。笑いはないが、オチでどんでん返しがあって」。我が道を模索して突き進むだけだ。