勝山市の隣、大野市にも天空の城があった。JR越美北線越前大野駅から徒歩約40分の越前大野城。まちなかにある亀山(標高249メートル)山頂に立つ平山城で、織田信長の家臣、金森長近が1576年(大永4)から4年の歳月をかけて築いた。
江戸時代に焼失し、1968年(昭43)に再建された天守は2層4階の大天守、2層2階の小天守からなり、雲海に浮かんで見えるのは10~4月、約1キロ西にある犬山(戌山城址、同324メートル)からで、今回は登ることに専念。400年以上も続く名物「七間朝市」が開かれる七間通りを歩き、名水百選の「御清水(おしょうず)」で湧水をペットボトルにくむなどして、南登り口から約15分。到着した城内には歴代城主の遺品などが展示されており(見学料300円)、4階の展望室からは山々に囲まれた大野の町が一望の下。今も残る碁盤の目状の通りは当時をしのばせた。(電)0779(66)0234。