YouTubeにSNS…どうなる肖像権問題? プロ野球選手の環境も激変 選手会と球団側の議論は

2023年07月12日 00:47

野球

YouTubeにSNS…どうなる肖像権問題? プロ野球選手の環境も激変 選手会と球団側の議論は
森忠仁事務局長 Photo By スポニチ
 スマホの機能が充実し、プロ野球選手を取り巻く状況も変わりつつある。西武・平良はライブ配信も行う「プロ野球選手兼ユーチューバー」で、野球界全体に目を向けても多くの選手がSNSで自ら情報を発信している。DeNA・バウアーも自身のYouTubeチャンネルが世界的に人気だ。ひと昔前までは考えられなかったことが起こっている。
 日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会の事務折衝が6日に行われた。議題の一つが「選手の肖像権」。選手会によると、YouTubeへの出演やSNS活用法の取り決めや選手への分配金が、球団ごと、選手ごとで違うという。選手会側は、このような点を問題提起していた。

 統一契約書第16条にはこうある。「選手はこのような写真出演等にかんする肖像権、著作権等のすべてが球団に属し、また球団が宣伝目的のためにいかなる方法でそれらを利用しても、異議を申し立てないことを承認する。なおこれによって球団が金銭の利益を受けるとき、選手は適当な分配金を受けることができる」

 選手会の森忠仁事務局長は球団側が肖像権を独占的に管理できる条項の見直しを求めた。「最大限に選手の肖像を活用してもらえていない。根本的な管理のところから変えたい」と語る。だが、球団側は受け入れず、「選手への分配金のパーセンテージに関する話」にとどまったという。

 森事務局長は「話にならない」と、議論が先に進まないことへの憤りを隠せなかった。選手を取り巻く環境が変化していることを訴え「昔、裁判をやった時と(肖像権の)価値も違う。野球界の体質なのか一回決めたことを変えようとしない」と語った。肖像権問題の今後が注視される。(記者コラム・神田 佑)

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