西武・隅田&古賀で脱出“大卒2年目同期バッテリー”が連敗8で止めた 大雨の九州に勇気を

2023年07月11日 05:30

野球

西武・隅田&古賀で脱出“大卒2年目同期バッテリー”が連敗8で止めた 大雨の九州に勇気を
<ソ・西>7回1失点で4勝目を挙げた隅田(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   西武2―1ソフトバンク ( 2023年7月10日    京セラD )】 西武の九州出身大卒2年目同期バッテリーが10日、豪雨被害に苦しむ地元へエールとなる1勝を届けた。隅田知一郎投手(23)がソフトバンク戦で今季自己最長となる7回を3安打1失点で4勝目。古賀悠斗捕手(23)が好リードで導き、打っては決勝打を含む2安打1打点で援護した。チームの連敗を「8」で止め、7月初勝利に導いた。
 手に汗握る試合が終わると、隅田はベンチを飛び出して女房役の古賀と笑顔でハイタッチした。21年ドラフト1位と3位の同期バッテリーの絆でチームの連敗を8で止めた。

 「前回ソフトバンクにやられたので、今日は2人でやり返そうと話していた」

 今季最長の7回を3安打1失点、今季初の無四球で4勝目。前回2日の同戦は5回4失点で7敗目を喫し、リベンジに燃えるバッテリーは2種類の縦の変化球を有効的に使った。4回は前回本塁打された野村勇を132キロのフォークで空振り三振。2死後の柳田を120キロチェンジアップで空振り三振に斬った。初回先頭の中村晃に左前打されて以降は、打者15人を連続無安打。10キロ前後の緩急を生かした古賀は「どちらも空振り、カウントが取れる一級品。うまく使えた」と特長を最大限に引き出した。

 女房役はバットでも援護した。2回2死一、二塁で中前適時打。前日の1号ソロに続いて2試合連続の先制打は、今季2度目の決勝打だ。2人には入団時に交わした約束がある。「日本一のバッテリーになろう」。春先にバッテリーを組みながら隅田が勝てなかった時期に、古賀は改めてその思いをメッセージで送った。「今でも忘れていない。負けて悔しいかもしれないけど、俺は一生付き合っていくから」。2人で悩み、語り合った時間が、絆を深めていった。

 現在、福岡では豪雨が続いている。筑紫野市出身の古賀は市内で冠水した場所も確認。試合前には家族の安全確認に追われ、不安を抱えながらもプレーに集中した。試合後は「家族と連絡が取れて大丈夫だった」とホッとした表情を浮かべ、「他の方々も命を落とさないような避難をしてほしい」と願う。長崎県大村市出身で福岡県の西日本工大卒の隅田も同じ気持ちだった。野球で九州に勇気を――。2人の思いは被災地に届いているはずだ。(福井 亮太)

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