阪神・森下もう一丁!中大の先輩・牧の前でも特大アーチだ「どんどん振っていく姿勢、積極性を出していく」

2023年07月11日 05:15

野球

阪神・森下もう一丁!中大の先輩・牧の前でも特大アーチだ「どんどん振っていく姿勢、積極性を出していく」
レギュラー奪取へ燃える阪神・森下 Photo By スポニチ
 首位・阪神は11日から、1ゲーム差の2位・DeNAとの首位攻防3連戦(11日=倉敷、12、13日=甲子園)を戦う。迫り来る敵を撃ち落とすキーマンは、9日ヤクルト戦(甲子園)でプロ1号の決勝弾を放った森下翔太外野手(22)だ。11、13日は笠原、石田の両左腕が先発見込みで、森下は「1番・中堅」でのスタメン出場が決定的。中大の2年先輩・牧の見守る前でも特大のアーチをかけ、首位堅持の立役者となる。
 聖地での弾丸アーチがフロックではないことを証明する、最高の舞台が訪れた。1差で迫り来るDeNAを迎え撃つ3連戦は、球宴前の大きなヤマ場。首位堅持には、森下の力が欠かせない。9日ヤクルト戦の8回、0―0の均衡を破るプロ1号決勝本塁打を放ち、一夜にして虎の救世主に名乗りを上げた背番号1。前夜の余韻などみじんも見せず、初戦が行われる晴れの国・岡山へと入った。

 「変わらず、与えられた打順、役割があると思うので、その役割を果たしたい」

 淡々と、メラメラと――。体の奥底から打倒・DeNAへの思いが湧き上がる。ルーキー・森下にとって、ここまでのDeNA戦は節目とともにあった。開幕カードで激突した際には、うれしいプロ初安打、初打点を記録。4月14日からの敵地3連戦では3戦目の好機で見逃し三振を喫し、初の2軍降格を味わった。3度目の1軍昇格となったのも6月23日からの敵地DeNA戦だった。相手主砲であり、中大の先輩でもある牧の目の前で成功と失敗を繰り返しつつ、歩を進めてきた。

 “きずな”の強さは自身の初本塁打にも表れた。牧も同じ9日巨人戦の延長12回に1―0の決勝弾を放ち、岡田監督に「中央デー」と言わしめた。その先輩の前で放物線を披露することこそ森下の本願。「見ていて感じる部分もある。直接聞いてもあんまり教えてくれないので、感じて、盗めるところは盗んでいきたい」。長所を盗み取り、自らの打撃に生かしてみせる。

 そして豪快な一打の先に待つのが、念願の定位置奪取だ。近本の離脱でポッカリと空いた「1番・中堅」。現状では相手先発が右腕の場合は島田の起用が濃厚だが、森下のバット次第では構想も変わっていく。岡田監督は「(レギュラーを)勝ち取るまでいってないよ。辛抱して、つこ(う)たんが1試合、貢献してくれたというくらいやで」と手厳しいが、これも期待の裏返しに他ならない。

 「1番に入って、どんどん振っていく姿勢、積極性を出していこうと思った」

 9日の試合後、森下は切り込み隊長としての自覚も口にした。対DeNAは今季、ホームで6戦全勝。森下が打点を挙げた試合でもチームは目下6戦全勝。好データも追い風に、貧打の虎を活気づける一撃を見舞う。(八木 勇磨)

 ○…森下は9日ヤクルト戦で放ったプロ1号本塁打への反響に、改めて周囲への感謝の思いを強くした。「LINEとかは親もそうですし、中学、高校の指導者や大学の指導者の人たちからも連絡がきました」と祝福メッセージが相次いだことを明かした上で、「すごい、喜んでくれていたみたいなんで、良かったと思います」と自身にかかる期待を再確認した格好。決意を新たに、次戦へと臨む。

 ○…今季の阪神―DeNAは、阪神6勝、DeNA5勝で互いに主催試合で全勝。11日からの3連戦は阪神主催で、優位に進められるか。

 ○…1番で起用が見込まれる森下(神)は、対左投手が34打数4安打の打率・118。ただ、4安打はすべてDeNA戦。11日の予告先発・笠原には2打数2安打1打点と好相性だけに、打線に勢いをつけたい。

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