ピッチクロック本格検討指示 MLB試合時間大幅短縮成功&26年WBCでも導入“確実”

2023年07月11日 05:30

野球

ピッチクロック本格検討指示 MLB試合時間大幅短縮成功&26年WBCでも導入“確実”
オーナー会議の様子 Photo By スポニチ
 プロ野球のオーナー会議が10日、都内で開催され、大リーグで今季から導入された投球間に時間制限を設ける新ルール「ピッチクロック」について日本でも導入するか検討を始めることを決めた。オーナ側が日本野球機構(NPB)や実行委員会に指示し、議長を務めた西武・後藤高志オーナーは「野球ファンではない方々は、試合時間の長さがネックになっていることは間違いない。試合時間を短くするのはプロ野球界としてやっていくべき」と意義を示した。
 大リーグは昨季の1試合平均3時間3分から、先月時点で2時間37分と短縮に成功。WBCでも次回26年大会はピッチクロックの導入が確実視されており、同オーナーは「念頭に置く必要がある。検討を始める意義は十分ある」と強調した。

 榊原定征コミッショナーは試合時間が決まっている他のプロスポーツとは異なり「試合が済んでから野球は食事に(時間通りに)行くことができない。恐らく制約の一つになっている」と考えを示した。一方でWBCの決勝・米国戦でのエンゼルス・大谷とトラウトの対戦についても言及。1球平均27秒もかかったが「長いとは思わなかった」と説明した。本来の目的を「いかに魅力的な、エキサイティングなゲームを提供し続けるか」と強調し、十分な検討を重ねていく方針だ。

 また、大リーグの他の新ルールである、塁間に野手3人を置く極端なシフトの禁止や、ベース拡大の導入についても検討を進めることも決まった。日本のプロ野球が新たな局面を迎える。(神田 佑)

▽日本でも検討を開始する大リーグ23年新ルール

 ☆ピッチクロック 投手は捕手から球を受けてから、走者なしの場合は15秒、ありの場合は20秒以内に投球動作を始めないと1ボールが宣告される。また、打者は残り8秒までに打つ準備を整えなければ1ストライクが宣告される。

 ☆極端なシフトの禁止 塁間に内野手を3人配する極端な守備シフトは禁止。守備側は内野に野手4人以上置かねばならず、二塁ベースを境に2人ずつ左右に分かれなければならない。

 ☆拡大ベース 走者と捕球者の接触を減らすために、ベースの一辺が約7.6センチ大きくなった。その分、塁間が短くなり、盗塁数の増加も期待された。

 ◆その他の報告事項 侍ジャパンの事業会社「NPBエンタープライズ」の22年1~12月の決算が報告され、7200万円の赤字だった。新型コロナ禍で強化試合が中止となったことなどが響いた。今年はWBCで熱狂を呼び、業績回復を見込む。また、NPBの中期経営計画の中間報告、ファーム拡大に関する現状報告があった。

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