大阪桐蔭撃破へあと一歩…箕面学園散るも先発・島津「今までで一番いい投球。一番いい1日になった」

2023年07月29日 17:10

野球

大阪桐蔭撃破へあと一歩…箕面学園散るも先発・島津「今までで一番いい投球。一番いい1日になった」
大阪大会準決勝<大阪桐蔭・箕面学園> 大阪桐蔭に敗れ、ベンチ前で肩を落とす箕面学園の選手ら (撮影・須田 麻祐子)  Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権大阪大会準決勝   箕面学園2―3大阪桐蔭 ( 2023年7月29日    大阪シティ信用金庫スタジアム )】 大金星まであと一歩だった。箕面学園はタイブレークの末、絶対王者・大阪桐蔭に惜敗。だが8回までリードを保ち続けたその戦いぶりに、誰もが心を揺さぶられた。
 先発右腕・島津汰均(たいき=3年)の快投が光った。2回に1点を失ったが、8回に追いつかれるまで粘りの投球。スライダーとカットボールを軸に、3回以降は無四死球の制球力で大阪桐蔭打線に好き勝手させなかった。この日朝、先発を告げられ「思い切ってやるしかない」と一念発起。「悔しい」と試合後は敗戦に涙が止まらず泣き崩れたが「今までで一番いい投球だった。低めに投げて、自分のアウトの取り方ができた。この仲間と甲子園に行きたかったですが、一番いい1日になった」と最後はすがすがしさすらのぞかせた。

 アピールプレーもこの試合のハイライトだった。7回2死一、二塁で「9番・投手」の境亮陽(2年)が空振り三振。ボールが捕手の後ろへ転がる間に振り逃げで二塁走者が生還したかに見えたが、遊撃を守っていた主将の谷口龍威(3年)が捕手へ、空振り後に境の足に当たっているのではないかと告げ、捕手が審判にアピール。これが認められ、無失点でチェンジとなった。流れを絶対に渡さない、チームとしての強い意志も随所に見られた。

 春夏通じて初となる悲願の甲子園出場にはあと2勝届かなかったが、1963年の第45回大会で大阪大会に初参加して以降、最高成績となる府4強入りで歴史を刻んだことには変わりない。大阪府内で最長となる、38年目の指揮を執る田中祥雄監督は「本音では(コールドゲームではなく)9回やれたらいいな、と思っていたが、こうやって野球というのはやるんだよ、というのを選手が実践してくれた。あそこまで(大阪)桐蔭を追い込めたので、何とか勝たせてやりたかった。勝たせてやれなかったのは僕自身の責任。(監督生活の中で)ベストゲームに近い、非常にいいゲームをしてくれたと思う」と激闘を終えたナインをねぎらった。

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