仙台育英・須江監督 19点大勝も「こんな試合になるなんて…ラッキーなだけ」 しぶとい浦学振り切る

2023年08月06日 22:01

野球

仙台育英・須江監督 19点大勝も「こんな試合になるなんて…ラッキーなだけ」 しぶとい浦学振り切る
<仙台育英・浦和学院>ベンチ前の円陣でナインに指示を出す仙台育英・須江監督(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会 1回戦   仙台育英19-9浦和学院 ( 2023年8月6日    甲子園 )】 第105回全国高校野球選手権記念大会が6日、甲子園球場で開幕した。第3試合では昨夏優勝校で2年連続30度目出場の仙台育英(宮城)と、2年ぶり15度目出場の浦和学院(埼玉)が対戦。優勝候補対決として注目された一戦は、仙台育英が両軍計37安打の壮絶な打撃戦の末、19-9で浦和学院を下して3大会連続で初戦を突破した。
 初回に4点を先制。3回、5点目を追加してなおも2死二塁から7番・尾形が右越え2ラン、先発投手の湯田も右越えソロと2者連続アーチでこの回5点を加えてリードを広げた。5回にも住石の適時打で1点、6回には打者10人の猛攻で5点を加えた。8回にも打者一巡で4点を奪って突き放した。19安打19点の猛打だった。

 湯田は投げては2回、5番・三井に対してこの日最速150キロを投げ込んで、空振り三振。3回まで毎回の5奪三振と安定した投球を見せた。しかし、4回に連打を浴びて4失点すると、エース高橋が2番手が登板。9回からは左腕・仁田が登板し、「トリオ」で浦和学院の猛反撃に耐えながら、リードを守り切った。

 両校は過去、夏の甲子園で2度の対戦。特に2013年夏、仙台育英が11-10でサヨナラ勝ちした激闘は球史に残る激闘として知られる。2度目の対戦は2018年夏。仙台育英・須江監督が就任して初の夏でいきなりの対戦となり、浦和学院が9-0でリベンジを果たしていた。

 須江航監督は「こんな試合になるなんて、0・0000001%も想定していなかった。誰も想定してなかった。3対1くらいのゲームかなと思っていた。甲子園は凄いな。あり得ない力も働きますしね。離しても離してもついてきますし、凄い強いチーム。勝敗は全部ラッキー。ラッキーだけが勝敗になりました」と汗をぬぐった。

 「150キロトリオ」の一角で背番号10の153キロ右腕・湯田を先発にしたのは「3人の警戒していた左打者に対しての被打率の低さ。球威とかいろんなもの考えたら1番相性いいかなと」。

 「湯田はゲーム作ったけど集中打が止まらなかった。一呼吸置いたけど相手が大会でも上位の打線なんじゃないかなと…3年間でこんなに打たれたことない。本当に強かった。本当にラッキーしかない。きょうは出来ることなら湯田と高橋でこの試合を勝ちきって次に向けていきたいなと。我慢できるところは我慢したけど相手が想像を超えてきてこんな試合になった。それでもよく頑張ったと思います。この雰囲気の中でなんとか首の皮一枚つながっていた」と10点差をつけながら、まるで大接戦のように苦しかった一戦だった様子。

 第1試合が延長戦となったこともあり、午後5時35分試合開始となったことについて、「ラッキー全部しゃべりますか?試合時間が遅くなったことです。暑かったらもっとピッチャーはへたっていた。その次は(斎藤敏の打った)ファーストゴロが初回なのにイレギュラーする。これラッキー。相手のいい当たりが序盤に正面つくって。ここまででも十分じゃないですか?でも中盤以降もほとんどラッキー。ラッキーだけ。はじめてです。こんなラッキーははじめてです」と振り返った。

 浦和学院打線についても「警戒してない子についてこられちゃった。小林君、喜屋武君、三井君はとても良いバッターだなという評価だった。それに加えて抑えられると思っていた右バッターにヒットで粘られた。1年生の子にやられたのが素晴らしかった」と脱帽し、「こんな試合は経験することないので特殊な経験をつんだ。凄い経験をさせてもらったので、あとはどんな試合が待っているんでしょうっていう感じ。何度も言いますけどラッキーなので、本当に理由がない。よく野村さんがお話してましたけど、勝ちには不思議の勝ちありって本当にそれですね」と語った。

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