山本博 東京五輪組織委顧問で感じた空しさ「意見なんて何も…」 無観客なのにスタンド「特設作ったり」
2024年01月28日 17:59
芸能
一方で、太田光は「あそこからお金かけすぎなんじゃないかということで」と指摘した。山本も「いいこともあるけど、悪いこともどんどん増えていったんですよ」と続き、「お金が巡るようになると、そのお金が欲しくてとか、それに興味を持って、スポーツに興味があるんじゃないのに寄ってくる人たちがたくさん増えたのが、オリンピックをちょっと湾曲させちゃったのかな」と問題視した。
21年の東京五輪・パラリンピックでは、組織委員会の顧問を務めたが、意見の無力さも感じたという。「組織委員会の顧問をさせていただきましたけど、正直、意見なんか何も聞いてもらえなかったし、どう考えても、予算ありきで」。例として、コロナ禍にも関わらず予算をそのまま使い切ろうという方向性を挙げた。「観客を入れないって言っているのに、まだ特設(スタンド)を作ったり、入らないのに、予算を組んじゃったからスタンドを作っちゃうとか」と疑問視。「これだけの予算があったら、次の選手強化に残しておくとか、何でそういう融通が利かないんだろうと。悔しいことはいっぱいありましたよ」と本音をこぼした。
商業五輪脱却のためには、国際オリンピック委員会(IOC)の体質改善が望ましいという。「彼らを監督するのはどこかというと、監督するところがない。日本のスポーツ界は文部科学省が管理しているから、勝手なことはできないけど、IOCが勝手なことをしていて、誰が監督するの?って。それがないから、問題の元になっているんじゃないかと思いますけどね」と訴えた。