奥山大史監督 商業映画デビュー作「ぼくのお日さま」 カンヌ国際映画祭に出品決定

2024年04月12日 17:55

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奥山大史監督 商業映画デビュー作「ぼくのお日さま」 カンヌ国際映画祭に出品決定
新作がカンヌ映画祭「ある視点」部門に出品されることが決まった奥山大史監督(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINEMAS Photo By 提供写真
 大学在学中に自主製作し、撮影・脚本・監督を務めた「僕はイエス様が嫌い」(2019年)で、第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人賞を受賞するなど鮮烈な世界デビューを飾った奥山大史監督(28)の商業映画デビュー作「ぼくのお日さま」が5月14日から25日まで南仏で開催される第77回カンヌ国際映画祭の公式セレクション「ある視点」部門に出品されることが決まった。
 作家性の強い作品が集う同部門。日本映画ではこれまで北野武監督「ソナチネ」(1994年)、黒沢清監督「トウキョウソナタ」(08年)、是枝裕和監督「空気人形」(09年)、若松孝二監督「11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」(12年)などが選出され、早川千絵監督の「PLAN75」(22年)以来2年ぶり。2月に28歳になったばかり奥山監督は史上最年少での出品となる。

 作品は田舎町のスケートリンクを舞台に、吃音を持つホッケーが苦手な少年タクヤと選手の夢をあきらめたコーチの荒川、そしてコーチに憧れる少女さくらの3人の視点で描かれる小さな恋の物語。タクヤを越山敬達(こしやま・けいたつ、14)、さくらを中西希亜良(なかにし・きあら、12)、荒川コーチを池松壮亮(33)が演じている。

 名だたる監督も通ってきた「ある視点」部門への出品決定に奥山監督は「光栄の至りです。『月の光』が繰り返し流れる本作ですが、カンヌのドビュッシー劇場が初上映の場になるとは夢にも思っていませんでした。物語のインスピレーションを与えてくださった(主題歌を歌う)ハンバート ハンバートさん、ずっと力強く背中を押し続けてくださった池松さん、そして、共にこの映画を作り上げてくださった皆さん。ここまで連れてきていただき、心から感謝しています」と、喜びと共に感謝を伝えた。

 企画段階から監督を支えてきた池松も「映画そのものを祝福してくれるような世界最高峰の地で、自分にとって本当に大切な作品を、様々な国の映画人、映画ファンにみていただけること、大変光栄に思っています。奥山さんをはじめ、主演の敬達、希亜良、キャストスタッフ、この映画に関わった全ての方々と、この喜びを分かち合いたいです」と喜びを語った。

 発表会見の中で映画祭の総代表を務めるティエリー・フレモー氏が「コレエダ(是枝監督)の再来だ。10分も見ればこれがまさに映画であることが分かる。ぜひとも大きなスクリーンで見て欲しい」と絶賛した奥山監督の最新作が世界を驚かせるのももうじきだ。日本では東京テアトルの配給で9月にテアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほかで全国公開の予定。

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