ソフトバンク・藤本監督 巻き返しのキーマンに栗原、三森、周東指名「抜け出してくれないと」

2023年08月04日 05:45

野球

ソフトバンク・藤本監督 巻き返しのキーマンに栗原、三森、周東指名「抜け出してくれないと」
ソフトバンク・栗原陵矢(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
  抜け出してこい――。ソフトバンク・藤本博史監督(59)は3日、札幌市内でオンラインで対応した。チーム苦境打開へ左膝炎症で出場選手登録抹消中の栗原陵矢内野手(27)に加え、周東佑京内野手(27)、三森大貴内野手(24)に低迷を打破する若きリーダーとなるように求めた。この日、オリックスが敗れ、2日に消滅した自力優勝の可能性が一夜にして復活。まだ、終われない。4日の敵地日本ハム3連戦から巻き返す。
 藤本監督が低迷中のチームに新たな若きリーダー像を求めた。この日、札幌市内での野手のピックアップ練習には柳町、周東、リチャード、増田、谷川原、川瀬、三森が投手に交じって調整。参加していた三森、周東に加え、現在は左膝炎症で離脱している副主将・栗原を名指しした。

 「これからチームを引っ張るのは栗原であって三森、周東。開幕から使ってきたけど、出てこない。抜け出したら若いリーダーとなってる。いつ抜け出すかというところ。抜け出してくれないと」

 特に栗原には開幕4番を託した。3月31日の開幕戦から2試合連続でお立ち台に上がるなど、中軸になる男だと誰もが思った。ただ、調子は急降下。7月7日の楽天戦以降は本塁打、打点ともに足踏みし、打率は・236まで落ち込んだ。それでも先発起用が続いたが、同29日のロッテ戦で内角球を避けた際に昨年手術した左膝を痛めて、翌日に出場選手登録を抹消された。

 3月のWBCでは侍ジャパンの世界一に貢献した周東もまた、ロッテとの開幕3連戦で2試合に先発起用されるなど、4月は12試合で1番起用。三森は4月末から二塁固定で使われ続けた。ただ、誰ひとり勝負の夏本番を前に突き抜けない。足が使える周東、三森の1、2番構想は早々に崩れ、5月以降は出塁率の高い中村晃に頼らざるを得なかった。

 そんなチームは7月に12連敗を喫し、2日の西武戦で自力Vの可能性が消滅。「聞かんといて。もう、元に戻るわけやないですから。12連敗も戻らん。残り51試合、全力で1打席集中でつないでいくしかない」。指揮官の言葉も力なく響く。

 34歳の柳田がリーグ最多の105安打、33歳の中村晃が100安打で続く。27歳の栗原は順調ならば9日の楽天戦から復帰可能。「そんなにチャンスはないんです。抜け出してくれんと」と藤本監督。必要なのは中堅を助ける若手の台頭だ。

 この夜、オリックスが敗れ、自力優勝の可能性が復活した。それでも首位とは8・5差あるが、半歩の前進から始めるしかない。 (井上 満夫)

 〇…7月30日のロッテ戦の守備中で右膝をひねった近藤の打順は、患部の状態次第になりそうだ。2日の西武戦は、走塁の負担を軽くするために3番から走者を還す役割の4番に変更。移籍後初の打順だったが、3打数無安打だった。藤本監督は「(近藤の打順は)足の状態次第ですね。よくなってはいる。よければ戻すし、点が取れるつながりの打線にしたい」。基本は4番・柳田だが、しばらくは流動的になりそうだ。

おすすめテーマ

2023年08月04日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム