巨人・戸郷が両リーグ最多149球完投10勝 志願続投でセ一番乗り 鍋とクーリッシュがタフ右腕の源

2023年08月04日 05:30

野球

巨人・戸郷が両リーグ最多149球完投10勝 志願続投でセ一番乗り 鍋とクーリッシュがタフ右腕の源
<巨・ヤ>完投勝利しガッツポーズする戸郷(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   巨人2―1ヤクルト ( 2023年8月3日    東京D )】 巨人の戸郷翔征投手(23)が3日、ヤクルト戦に先発し、リーグ最速の10勝に到達した。プロ5年目の右腕は続投を志願し、1失点で今季3度目の完投。プロ入り後最多で、今季両リーグ最多の149球を投げ抜いた。3月のWBCに出場した23歳は、シーズンでもタフネスぶりを発揮。先発ローテーションを守り続け、2年連続の2桁勝利を挙げた。
 迷ったら直球。戸郷はそう決めていた。2―1の9回2死二、三塁。自己最多となる149球目。150キロで宮本を左飛に打ち取り、今季3度目の完投勝利。リーグ一番乗りで10勝に到達した。

 「今日はあまり球威も落ちずに150キロを連発できていた。要因は理解していないけど、いいものは出せたかなと思います」。最速は152キロ。2年連続の2桁勝利に、お立ち台で胸を張った。

 迷ったら鍋。戸郷はそう決めている。夏場にパフォーマンスを維持する秘訣(ひけつ)には、強靱(きょうじん)な胃袋が挙げられる。「(食欲は)全然減らない。体重も変わらない」と明かす。自宅ではクーラーで部屋を20度以下に冷やした上で、冷蔵庫の食材をチェック。「賞味期限来そうなやつがあったら、鍋にする。野菜取れるし」。栄養も考えながら、食品ロスも回避する。そして、冷凍庫にはお気に入りのアイスのストックを欠かさない。「最近だったらクーリッシュにハマり始めている」。好きなものを食べ、中6日の登板に備えている。

 迷ったら続投。戸郷はそう決めている。8回を終えた時点で球数は127球。ベンチで阿波野投手チーフコーチに「行かせてください」と直訴した。直後に、岡本和の決勝弾が飛び出した。9回は無死一、二塁とされたが、サンタナには3球外角直球を続けて見逃し三振。「しびれましたね」と言いながら、一度もバットを振らせない制球力を見せた。原監督は「ああいう場面で一番ブルペンでも練習しているボールを放り込めるというのは、やっぱり並じゃない。他の投手陣にも見習ってもらいたい」と賛辞を惜しまなかった。

 「もっともっと上を目指せるように頑張っていきたい」と戸郷は言った。エースの掲げる目標に、迷いはない。(川島 毅洋)

 ≪桑田以来36年ぶり 巨人高卒5年目以下2桁勝利≫戸郷(巨)が2年連続の2桁勝利をマークした。パでは山本(オ)が既に10勝しているがセでは最速の2桁到達。巨人投手のリーグ10勝一番乗りは20年菅野以来だが、高卒5年目以下に限ると68年堀内恒夫(3年目)、69年高橋一三(5年目)、87年桑田真澄(2年目)に次いで36年ぶり4人目となった。また、149球は今季両リーグ最多。戸郷も20年11月3日広島戦の146球を上回る最多だった。

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