レッドソックス吉田 キャリア最多タイのシーズン8盗塁 成功率100%の理由とは

2023年08月04日 11:13

野球

レッドソックス吉田 キャリア最多タイのシーズン8盗塁 成功率100%の理由とは
レッドソックス・吉田(AP) Photo By AP
 レッドソックスの地元メディア、ボストングローブ紙が3日(日本時間4日)、足が速い選手が少ないレ軍がチームトータル78盗塁で、成功率81・3%と高い理由について報じている。
 とりわけ、吉田正尚は8回試みてすべて成功、本人は目標を2桁盗塁に置いているそうだ。お手柄は今季から一塁ベース担当になったカイル・ハドソンコーチ。マイナー時代に2度40盗塁をマークしたことがある。今季から牽制球の回数が制限されベースが大きくなったことで盗塁を狙いやすくなったが、ハドソンコーチが試合前のミーティングで選手達にベースランニングの重要性をレクチャーする。

 チーム最多23盗塁のジャレン・デュランは「コーチはいつも走塁について話しているし、そこに誇りを持っている。良いスタートが切れれば誰だって盗塁できる。我々もそう信じている」。

 通常、セットした投手が足を上げてから投げたボールがホームベース上を通過するまで1・35秒から1・4秒。クイックで投げられると盗塁は難しい。しかし、投球前わずかに体が後ろに傾くなど、癖を見破れば、例えば0・5秒ほど早くスタートが切れる。

 38歳のベテラン、ジャスティン・ターナーも今季は4盗塁すべて成功。「うまく癖を盗めると、もっとやりたくなるね」と話している。

 吉田のスプリントスピードは速くない。むしろ遅い。それでも8盗塁全て成功。8個はオリックス時代の20年に並ぶ最多タイだが、そのシーズンは盗塁死も5個あった。ハドソンコーチは吉田の2桁盗塁は十分達成可能だと言う。ミーティングでも細部にこだわり、きちんと情報を収集するからだ。「彼は打って塁に出た後は、走塁が彼の仕事だと理解している」と褒める。ハドソンコーチは盗塁だけではなく、外野手の動きを見て、単打を二塁打にするなど積極的な走塁も奨励している。例えばデュランは二塁打32本のうち12本は足で稼いだもの。常に次の塁を狙うメンタリティーを大切にする。

 とはいえ、積極的な走塁はリスクもある、7月25日のブレーブス戦、7-1で勝ったが、走塁ミスもあった。

 3回無死一、二塁で、二走が吉田。トリストン・カサスの中堅への浅い当たりは落ちるかに見えたが、中堅手のマイケル・ハリスが前進して捕球、一走アダム・デュバルが二塁ベースの近くまで来ていたため、一塁に戻れず2つ目のアウト。中堅手が一塁に投げるのを見た吉田がタッチアップして二塁から三塁へ向かったが、マット・オルソン一塁手の送球で憤死。珍しい8-3-5のトリプルプレーだった。「判断が良くなかった。でもアグレッシブにやってのミスは仕方がない。そこから学んで同じミスを繰り返さないようにしてくれれば。私は消極的でいるよりは積極的に行って欲しいと考えている」とハドソンコーチは話している。

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