「仲間に支えられた一年」東海大相模から転校 東海大熊本星翔・百崎は無安打も感謝胸に再発進

2023年07月16日 04:00

野球

「仲間に支えられた一年」東海大相模から転校 東海大熊本星翔・百崎は無安打も感謝胸に再発進
<東海大熊本星翔・鹿本>感謝を胸に打席に立つ百崎 Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権熊本大会2回戦   東海大熊本星翔13-1鹿本 ( 2023年7月15日    リブワーク藤崎台 )】 熊本大会は2回戦6試合が行われた。18年以来の甲子園を目指す東海大熊本星翔は鹿本に13―1の5回コールド発進。東海大相模から転校したプロ注目の百崎蒼生(あおい)内野手(3年)は10球団のスカウトが視察する中、2打数無安打2四球に終わったものの、1年秋の関東大会以来の公式戦出場に、晴れやかな表情を見せた。
 待ち焦がれた公式戦を前に、東海大熊本星翔の百崎は緊張でガチガチだった。

 高校通算38発と50メートル5秒9の脚力が武器だが、3番で出場し2打数無安打。前夜は午後9時にふとんに入ったが、深夜3時ごろまで寝付けない。朝は午前5時30分に目が覚めるほど。それでも2四球と、つなぐ最低限の役割は果たした。遊撃の守備でも初回に失策で先制点を許し「守備は実力不足です。チームが勝てて良かったです」と大勝スタートに胸をなで下ろした。

 中学までは熊本で過ごし、高校は神奈川県の東海大相模に入学。1年秋の関東大会の花咲徳栄戦では5打数5安打。守備でも躍動するなど大きなインパクトを与えた。その後は部内の雰囲気になじめずに、2年次に転校してきた。1年間は規定により公式戦に出場できない。分かってはいたが、「苦しくて。仲間に支えられながらやってきた一年だった」と周囲の支えに感謝する。この日の一塁スタンドには中学時代の友人らが駆けつけた。「涙が出そうなぐらいうれしい気持ちがあった。今は“野球が楽しい”と感じられています」と表情は充実感に満ちあふれていた。

 ネット裏からは10球団のスカウトが視察した。オリックスの縞田拓弥スカウトは「打撃力があるし、走塁技術は高いものがある」と評価。チームは18年以来の5年ぶりの甲子園を目指す。大会前に左足首に自打球を受けて決して万全ではないが「自分が甲子園に連れて行ければいい」と百崎。感謝の思いをグラウンドで返していく。(杉浦 友樹)

 ◇百崎 蒼生(ももさき・あおい)2005年(平17)9月11日生まれ、熊本県出身の17歳。小3で野球を始める。中学時代は熊本泗水ボーイズでプレー。東海大相模では1年春からベンチ入り。目標とする選手は阪神の原口。1メートル78、74キロ。右投げ右打ち。

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