広島・大瀬良救った2人の女房役 「もう必死でした」坂倉同点弾に会沢も「打たなきゃ男じゃない」

2023年07月16日 05:02

野球

広島・大瀬良救った2人の女房役 「もう必死でした」坂倉同点弾に会沢も「打たなきゃ男じゃない」
<D・広>9回、ソロを放った坂倉(左)を迎える大瀬良(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島2-1DeNA ( 2023年7月15日    横浜 )】 広島は15日のDeNA戦で9回に1点劣勢を逆転し、3連勝へ伸ばした。1死から坂倉将吾捕手(25)が左越えの同点8号を放ち、なお1死満塁で会沢翼捕手(35)が決勝の左犠飛で代打起用に応えた。7回1失点だった大瀬良大地投手(32)の力投に捕手陣が土壇場で呼応。今季最多に並ぶ貯金7で2位・DeNAに勝率2厘差まで迫り、前半戦3位以上を決めた。
 9回1死。坂倉は初球ストライクから2球続いた山崎の直球を一振りで仕留めた。どよめきと悲鳴が入り交じる中、左翼席最前列へ。6月30日のヤクルト戦以来、10試合40打席ぶりの8号が起死回生の同点弾になった。

 「塁に出ようと思っていた。もう必死でした。大地(大瀬良)さんの投球を見てもそうですし、援護できていなかったので、追いつけて良かった」

 大瀬良の85球をミットで受け止めた。黒星を消すには打つしかなかった。今季は開幕戦に始まり、バッテリーを組んで過去2勝5敗。4月26日の中日戦では決勝点につながる捕逸で迷惑をかけたこともある。白星が伸びないエースの前半戦に責任を感じていた。山崎からは5月2日にも満塁弾を放つなど今季4打数3安打5打点。「結果的にそうなってるだけ。いい投手なので、必死に打席に立っている」。好相性にも浮かれない。もう完全に捕手の顔になった。

 会沢も同じ思いだった。続くデビッドソンが左翼線二塁打を浴びせて山崎を引きずり下ろし、代わったエスコバーから小園が遊撃内野安打。二盗と申告敬遠で塁がうまった1死満塁で代打に指名された。初球は高めの154キロ。コンパクトに振り抜き、決勝の左犠飛で役割を果たした。

 「坂倉が劇的なホームランを打ってくれて、ここで打たなきゃ男じゃないと思った。大地(大瀬良)もチームに勢いをつけてくれる投球をしていたので、勝てて良かった」

 大瀬良とは6月中旬から7月の4試合でバッテリーを組んで1勝2敗。たとえベンチ待機でも女房役の心意気は忘れない。新井監督も「ここまでベンチを温めるのは初めての経験。それをグッとこらえて、チームのためにいつも準備してくれている。素晴らしい犠飛だった」と称えた。

 今永には大苦戦でも粘り強い打撃で124球を投げさせ、8回で降ろしたことも最後に効いた。土曜日のビジターは8戦目で今季初勝利を挙げ、4番・西川が右脇腹故障で登録を外れた12日から3連勝。窮地で一丸になり、新井監督は「最後まで諦めない全員の気持ち」とうなずいた。 (長谷川 凡記)

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