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ソフトB石川 「毎試合目指していた」ノーノーついに!脳内まで研究し復活 「次も」快投予告!

2023年08月19日 05:02

野球

ソフトB石川 「毎試合目指していた」ノーノーついに!脳内まで研究し復活 「次も」快投予告!
<ソ・西>ノーヒットノーランを達成し喜ぶ石川とナイン(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク8-0西武 ( 2023年8月18日    ペイペイD )】 ソフトバンクの石川柊太投手(31)が、ペイペイドームで行われた西武戦で両リーグを通じ今季初で、史上88人目(99度目)となる無安打無得点試合を達成し、今季4勝目を挙げた。立ち上がりから球威、制球ともに抜群で、127球を投じて許した走者は4四死球による4人だけ。球団では昨年5月11日に同じ西武戦で達成した東浜に次ぐ4人目で、都立高出身では史上初の快挙となった。また、柳田悠岐外野手(34)は16号ソロで史上135人目の1500安打を放った。
 口を一文字に結んで投げ続けてきた石川が、やっと笑った。無敵の笑顔だ。8―0の9回2死二塁。127球はカットボールだった。中村を一ゴロに打ち取り、次第に大きくなる仲間の輪の中で「やったー」と叫んだ。人生で初のノーヒットノーランを達成した。

 「この瞬間は忘れられない。最後まで運があったな。これでシーズンが終われば最高ですけど。今日、これをチャンスにします」

 プロ野球史上88人目の快挙。初回。石川は「毎試合、ノーヒットノーランを目指している」という。それが立ち上がりの直後に安打を許し「なんだよ…」と自虐するのがこれまでのパターン。だが、この日は狙い通りに無安打を続ける。2回に大量5点の援護をもらい「気持ち良く投げられた。(記録は)できると思っていなかった。いろんな運が重なった」と振り返った。

 5月19日の西武戦で3勝目を挙げてから自身は4連敗中。3カ月も白星から遠ざかった。「悔しさをマウンドでぶつけられれば」。武器の一つであるフォークの軌道修正にも着手。シュート気味に落ちるイメージで調整を繰り返した。さらにこの日は8三振を奪った一方でフライアウトが10。「内角の直球でアウトが取れた」と強気な攻めが奏功した。打者31人に対し計4四死球も、最後まで安定感は揺るがなかった。

 X(旧ツイッター)でスポーツ心理学、脳科学の大学教授などをチェック。自身の脳内によぎるネガティブシンキングを楽観的かつポジティブにすべく、様々なことを吸収した。「自制心より感謝する方が脳にはいいらしい。クラゲも寝る。神経が脳よりも先に反応して体を整えて状態を見る。神経睡眠はいいらしい」。思うような投球ができていなかった今年4月、必死に検索した。

 都総合工科から創価大を経て13年育成ドラフト1位で入団。都立高校出身の投手によるノーヒットノーラン達成は史上初の快挙で育成ではメッツ千賀以来2人目。「育成2人目と聞いて、何でも先に千賀がいっているな。千賀の素晴らしさを感じながら。自分も近づけるようにと思っている」。意地がある。

 「これで次の投球が良くなかったら“あれだけかよ”と言われる。次も同じような投球ができるように」と石川。最後の2桁勝利は20年の11勝で、まだ今季4勝目だ。球史に名を刻んだが、決して浮かれることはない。(井上 満夫)

 ◇石川 柊太(いしかわ・しゅうた)1991年(平3)12月27日生まれ、東京都出身の31歳。都総合工科から創価大を経て、13年育成ドラフト1位でソフトバンクに入団。3年目の16年7月に支配下登録され、17年5月31日の中日戦で初先発初勝利。20年には11勝を挙げ、最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。今年1月に元SKE48の大場美奈(31)との結婚を発表。1メートル85、90キロ。右投げ右打ち。

【データ】《都立高出身では初快挙》
 ☆育成出身2人目の快挙 石川(ソ)がプロ野球88人目、99度目のノーヒットノーランを達成した。チームでは昨年5月11日西武戦の東浜に次ぎ4人目。育成ドラフト出身者では19年千賀(ソ)に次ぎ2人目となった。
 ☆チーム2年連続 2年連続でノーヒットノーランの達成者が出たのは71、72年広島(藤本和宏→外木場義郎)以来。パでは70、71年近鉄(佐々木宏一郎→鈴木啓示)以来52年ぶりで球団では初めてだ。
 ☆3度目のノーノーマスク 捕手の甲斐は千賀、東浜のノーヒットノーランもリード。捕手として3度以上経験したのは、和田博実(西鉄=4度)、佐竹一雄(大陽=1度、国鉄=3度)、吉原正喜(巨=3度)、谷繁元信(中=3度)に次ぎ5人目だ。
 ☆82年ぶりの屈辱 西武は昨年の東浜、山本(オ)に次ぎ2年で3度目の屈辱。2年間で3投手にノーヒットノーランを許したのは、名古屋が40年に沢村栄治(巨)、41年に中尾輝三(巨)、森弘太郎(阪急)に喫して以来82年ぶり2球団目のワーストタイだ。

 ▼ソフトバンク・甲斐(19年千賀、22年東浜に続き、3度目のノーヒットノーランサポート) 一番は投手の力。感謝したい。どうしたらもっとよくなるかを考えるのが捕手の仕事。

 ▼創価大・岸雅司元監督 88人目か。小川(ヤクルト、創価大卒)もやったけど、たいしたものです。最近は勝てなかったけど、フォームが変わってきた。下がっていた腕が徐々に上がり始め、テークバックも小さくなってきたから、そろそろと思っていた。彼にはラインでブラボーの絵文字を連打しました。

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