巨人・大城卓 復活1号 選手会長が球団1万試合飾った 不振乗り越え4・29以来スタメンマスク

2024年06月07日 05:30

野球

巨人・大城卓 復活1号 選手会長が球団1万試合飾った 不振乗り越え4・29以来スタメンマスク
<巨・ロ3>2回、大城卓(中央)は先制3ランを放ち坂本(左)、立岡らと喜び合う(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 【交流戦   巨人7-4ロッテ ( 2024年6月6日    東京D )】 復活の今季初本塁打だ。巨人・大城卓三捕手(31)が6日、ロッテ戦の2回に決勝打となる先制の右越え1号3ラン。球団通算1万999号となる一発を含む2安打4打点で、勝利に貢献した。打撃不振で2軍調整を経験するなど、苦しんでいた選手会長が4月29日のヤクルト戦以来のスタメンマスクで復活の一撃。球団の2リーグ制後、通算1万試合目の節目に花を添えた。
 阿部監督は、大城卓に厳しい。「打てる捕手」の後継者として期待が大きい分、求めるレベルも高くなるからだ。開幕から攻守で状態が上がらない中、スタメンを外して小林や岸田のリードをベンチから勉強させたのも、5月8日に出場選手登録を抹消したのも、危機感を持たせるためだった。

 大城卓も、その気持ちは痛いほど感じていた。約3週間、ファームでの再調整期間には、自分を見つめ直した。「短く持った方がコンパクトに振れるというのが自分の中であった。それをファームの時に試してみた」。まずはバットを短く持つことから取り入れた。

 4月29日以来のスタメンマスクは、当日に告げられた。0―0の2回1死一、二塁。高めの直球を、指1本分短く持ったバットで捉えた。「いい感じに捉えた感はあったので、入れと思って走りました」。右翼席に飛び込む、81打席目の今季初アーチになった。4回2死二塁からは、貴重な追加点となる中前適時打。昨年9月21日の阪神戦以来4度目となるプロ最多タイの4打点をマークした。

 忘れられない試合がある。3月2日。台北ドームでの台湾・中信戦。攻撃時に満塁機をつぶした直後の守りだった。先頭打者を2球で追い込んだ後、高め直球を要求したボールが甘く入り、ヒットを許した。試合後、阿部監督から言われた言葉は「配球は間違いじゃない。でも、ああいうときは流れに逆らっちゃ駄目だ」。投手によって制球ミスが起こりやすいのは、高低なのか左右なのか。相手に流れが行きそうなときこそ、慎重に考えなければいけないことを教わった。

 チームは4カード連続の勝ち越しで、貯金は今季最多タイの5。大城卓は「初心に戻ってというか、少年のような気持ちというか。自分も改めて大事だなと思いました」とチームの勝利に貢献できたことを喜んだ。

 「凄く存在感を出してくれて、心強かった。向こうに行きそうな流れのときにキッチリと抑えましたし、素晴らしかったですよ」と阿部監督。2軍からやり直してきた大城卓を、思い切り褒めた。(川島 毅洋)

 ≪8球団目≫巨人が6日のロッテ戦で2リーグ制後の公式戦通算1万試合に到達。西武、ロッテ、ソフトバンク、阪神、日本ハム、中日、オリックスに次いで8球団目となった。試合消化数の違いは、2リーグ発足の1950年から球団数(セ8、パ7)の増減を繰り返したこと、51年の日米野球開催に伴うシーズン終盤の試合打ち切り、セのみ90年から00年まで引き分け再試合制を採用していたことなどによる。

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