巨人の5年目左腕 飛躍のきっかけになりそうなソフトバンク打線封じ 好投の要因は「意識の明確化」

2024年06月07日 09:45

野球

巨人の5年目左腕 飛躍のきっかけになりそうなソフトバンク打線封じ 好投の要因は「意識の明確化」
巨人・井上 Photo By スポニチ
 気持ちの持ちようで、結果は変わる。巨人の5年目左腕・井上が、マウンドでそれを経験した。5月30日のソフトバンク戦。リリーフで登板すると、強力打線を相手に4回完全投球。「ゾーンに投げてファウルを取るとか、これまでは口だけで言っていただけで、本当に意識していなかったのかもしれない」と回想する。その日の試合は、ブルペンでの投球練習中から、“こういう狙いで、こういう球を投げる”ということを明確にしてマウンドに上がったという。
 柳田、山川、近藤らが並ぶ、超重量打線を完璧に封じ、先発のチャンスをつかんだ。中6日の準備期間があった。高橋礼からもらったアドバイスを思い出した。「どういう状況で投げているのか、そういうことをイメージすること」。マウンドでどの打者に投げているのか、そんなイメージを膨らませて、練習に取り組んだ。

 登板2日前くらいからは、球場入りする際に「今日先発する気持ち」で心の準備を進めた。独特の緊張感もできるだけイメージした。迎えた6月6日のロッテ戦。阿部監督は試合前、「お前はソフトバンクの打線を抑えられたんだから、自信を持っていけ」と言葉をかけ、マウンドに送り出した。

 結果は6回2/3を3失点で、先発では2年ぶりの勝利をつかんだ。杉内投手チーフコーチは「攻める気持ちを全面的に出しているように見えましたね。変化球で交わしたりとか、打たれるんじゃないかと思って際どい所に投げてボールにするようなところがなかった。四球もなかったし、どんどんゾーン内で勝負できていた」と評価した。

 2試合連続の好投。具体的にイメージすることの大切さを学んだ井上が、飛躍のきっかけをつかんだような気がする。(記者コラム・川島 毅洋)

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