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99年ノーノーの佐々岡氏が愛弟子を祝福 2Kでの達成にゾーン勝負可能にする「フォームの間」進化

2024年06月08日 05:40

野球

99年ノーノーの佐々岡氏が愛弟子を祝福 2Kでの達成にゾーン勝負可能にする「フォームの間」進化
20年、DeNAに勝利し、ポーズを決める佐々岡監督(左)と大瀬良
 【交流戦   広島4-0ロッテ ( 2024年6月7日    マツダ )】 2022年まで3年間、広島監督を務め、自身も現役時代の99年にノーヒットノーラン達成経験を持つ佐々岡真司氏(56=本紙評論家)が7日、監督在任期間中に3年連続で開幕投手を託し、エースとして全幅の信頼を寄せた大瀬良の快挙達成を祝福。その上でゾーンでの勝負を可能とする今季のフォームの間(ま)に、右腕の進化を見いだした。
 自分のことのように胸が熱くなった。20年から22年までの監督生活3年間。大瀬良に開幕投手を託し、信頼して送り出した。近年は右肘痛に見舞われ、昨秋には3度目の手術を受けた。それが今季こうやって鮮やかに復活した。その姿、投球、快挙を目の当たりにすると、うれしさは倍増する。バックの野手陣もよく守ったと思う。

 私の中では大瀬良の開幕投手は当然の選択だった。選手に信頼され手本になって後輩たちを引っ張る姿をずっと見て来た。大役を告げる時期や方法も考えた。監督1年目は彼が新婚旅行でハワイを訪れているタイミングで連絡を取った。自分なりのこだわり。3年間エースとして役割を果たしてくれた。

 この日はカットボール頼みにならず、いろんな球種を効果的に投げ分けていた。奪三振2が示す通り、ゾーンで勝負して打ち取る配球。力感はない。それでも詰まった当たりが多かった。間が取れたフォーム。打者とすれば球速以上の速さ、切れを感じたと思う。昨季までにはない、進化した背番号14がここにある。

 今季は開幕投手を同学年の九里に譲り、口には出さずとも悔しさがあったと察する。チームでは床田、森下ら年下の投手が台頭しているものの、まだ負けない気持ちは強いと思うしプライドもあるはずだ。エースは健在。来季再び、開幕投手を奪う意気込みで活躍してもらいたい。 (スポニチ本紙評論家)

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