感慨深かった中日・岩崎の復帰登板 交流戦ならではの古巣対決も見どころ

2024年06月08日 08:00

野球

感慨深かった中日・岩崎の復帰登板 交流戦ならではの古巣対決も見どころ
ソフトバンク戦で力投する中日・岩崎(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 年に1カードの交流戦の楽しみはいろいろあるが、同一リーグのとは違い、なかなか見られない古巣対決もその一つだろう。トレードなどでは手の内が知られるのを恐れて同一リーグを避ける場合もあり、セ・パ間の“人事交流”も多い。
 近年は中日とソフトバンクの交流が盛んだ。4日からのバンテリンドームでの3連戦では、元ドラゴンズの又吉が登板するとホーム側のファンも盛り上がり、元ホークスの岩崎、上林らも敵軍ファンから温かい声援を受けていた。現役だけでなく、ソフトバンクには奈良原ヘッド、村上打撃コーチ、中田投手コーチらが在籍。今年から1軍担当となった中田コーチは、連日、古巣へのあいさつ回りで忙しそうだった。

 とりわけ、感慨深かそうだったのが岩崎だ。21年オフに又吉の人的補償で中日入団。だが、22年3月26日巨人戦の移籍初登板で、打者1人投げただけで右肘違和感を発症。同年9月に「トミー・ジョン」手術を受け、育成選手契約となった。そしてこのカードの初戦の4日に支配下登録選手に復帰。5日の古巣戦で802日ぶりの1軍登板を果たした。

 「名前をコールされた時に凄い歓声をいただいて。投球練習でもちょっと泣きそうな感覚があった。復帰登板がホークスということで感慨深いものがあるというか。本当に久しぶりだったんで、ど真ん中をめがけて思い切り腕を振ろうと」

 支配下復帰をかつての戦友には事前にあまり連絡せず「いきなりグラウンドに現れるのが1番いいかなと思ったんで。みんなファームにいると思っているんで」といたずらっぽく笑った。17年に最優秀中継ぎ投手賞を獲得した剛腕も今年で35歳。若手の層が非常に厚い中継ぎ陣との競争となるだけに「本当に覚悟を決めている。自分の肘がどうなっても、次にダメになる時までとにかく一生懸命、腕を振りたい」と強い思いを口にした。

 セ・パのチームは、戦い方や練習だけでなく、服装や髪型、パフォーマンスなどでもかなり違いがある。「あの選手があんな風ぼうに!」といった発見があるのも交流戦。残りわずかとなったが、最後までいろんな部分に注目したい。(記者コラム・山添 晴治)

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