芥川賞に九段理江さん、直木賞は河崎秋子さん&万城目学さんW受賞 加藤シゲアキ受賞ならず
2024年01月17日 19:10
芸能
芥川賞を受賞した九段さんは1990年生まれ。2021年、「悪い音楽」で第126回文学界新人賞を受賞し、デビューした。21年発表の「Schoolgirl」が芥川賞候補、22年文芸春秋刊の同作単行本(「悪い音楽」併録)で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。また、23年発表の「しをかくうま」で野間文芸新人賞を受賞している。
会見では「書き続けるということは、やはり一人ではどうしても難しいものですから。書き続ける力をくださる。応援してくださる出版社の方、家族、友人、楽しみに読んでくださる方々にありがとうございますとお伝えしたいです。とにかくうれしい、感謝を伝えたいという気持ちでおります」と緊張の表情で喜びをかみしめた。
選考委員は小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、平野啓一郎、堀江敏幸、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一の各氏が務めた。
直木賞を受賞した2人のうちの1人、河崎さんは1979年生まれ。北海学園大経済学部卒業後、ニュージーランドで1年間緬羊飼育を学ぶ。帰国後、酪農を営む実家で従業員と羊飼いをしながら小説執筆を始めるという異色の経歴を持つ。2012年「東陬遺事(とうすういじ)」で北海道新聞文学賞(創作・評論部門)、14年「颶風の王(ぐふうのおう)」で三浦綾子文学賞、16年同作でJRA賞馬事文化賞を受賞。19年十勝管内に転居し、以後は執筆に専念している。
もう1人の万城目さんは1976年生まれ。京大法学部卒。2006年、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞した「鴨川ホルモー」でデビュー。07年「鹿男あをによし」、09年「プリンセス・トヨトミ」、10年「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」、13年「とっぴんぱらりの風太郎」、14年「悟浄出立」の5作品がいずれも直木賞候補作となり、今回は6度目のノミネートでの受賞となった。
選考委員は浅田次郎、角田光代、京極夏彦、桐野夏生、高村薫、林真理子、三浦しをん、宮部みゆきの各氏が務めた。