芥川賞・九段理江さん 受賞作はチャットGPT駆使「5%くらい文章そのまま」「うまく利用しながら」
2024年01月17日 20:29
芸能
芥川賞を受賞した九段さんは1990年生まれ。2021年、「悪い音楽」で第126回文学界新人賞を受賞し、デビューした。21年発表の「Schoolgirl」が芥川賞候補、22年文芸春秋刊の同作単行本(「悪い音楽」併録)で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。また、23年発表の「しをかくうま」で野間文芸新人賞を受賞している。
会見では「書き続けるということは、やはり一人ではどうしても難しいものですから。書き続ける力をくださる。応援してくださる出版社の方、家族、友人、楽しみに読んでくださる方々にありがとうございますとお伝えしたいです。とにかくうれしい、感謝を伝えたいという気持ちでおります」と緊張の表情で喜びをかみしめた。
また、AI時代に小説を書く意義を問われ、「今回の小説に関してはAIとかチャットGPTとかを駆使して書いた小説でして。全体の5%くらいは生成AIの文章をそのまま使っているところがある。うまくこれからも利用しながら、かつ、自分の創造性を発揮できるような。うまく付き合っていきたいと考えております」と述べた。
自身の生活で「誰にも言えないようなことを人工知能に相談したりしたことはありますね」と振り返り、「AIが期待したことを言ってくれなかったりした場合に、主人公のセリフに反映させてみたりということはいくつもありました」と語った。
芥川賞の選考委員は小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、平野啓一郎、堀江敏幸、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一の各氏が務めた。