正司歌江さん 貫いた「人生謳歌」 筋金入り“雀士”酒と肉も活力源

2024年01月25日 05:15

芸能

正司歌江さん 貫いた「人生謳歌」 筋金入り“雀士”酒と肉も活力源
結成50周年記念トークショーを開いたかしまし娘の(左から)正司照枝、正司歌江さん、正司花江(05年撮影) Photo By スポニチ
 三味線やギターを弾きながら♪うちら陽気なかしまし娘~と歌い出す姉妹漫才トリオ「かしまし娘」の正司歌江(しょうじ・うたえ、本名平井歌江=ひらい・うたえ)さんが19日午前0時38分、老衰のため大阪府の自宅で死去した。94歳。北海道出身。葬儀・告別式は親族で行った。長女の歌江さんは次女照枝(90)、三女花江(87)とにぎやかな歌謡漫才を繰り広げ、戦後の演芸界で一時代を築いた。
 膝を悪くし、移動の時などに車いすを使う生活をしていた歌江さん。しかし、晩年も「人生謳歌(おうか)」の姿勢を貫いていた。楽しみの一つが麻雀。昔は楽屋で化粧しながら打っていたほどの“雀士”。頭と手を動かすゲームは、老化防止、ボケ防止にも有効で、夜遅くまで「ポン!」「チー!」と興じることがあったという。カラオケではマイクも握っていた。

 活力源は肉。ステーキや焼き肉を好んだ。そろそろ深夜という時間帯に焼き肉店に行くこともあったという。ビールに焼酎、日本酒…酒もこよなく愛した。


 ≪楽屋もかしまし 芸を巡って激論≫ 楽屋では3姉妹が芸を巡って口論する姿がよく見られた。あまりの騒がしさに劇場スタッフらは「迷惑がかかるから、同じ楽屋に他の芸人は入れられない」として、3人だけの部屋が用意されていたという。ネタ合わせ中も激しい口論が繰り広げられたが、姉妹ゆえの近い距離感があったためで、実際の姉妹仲は良好だった。

 ≪81年仏門に入り出版や講演活動≫ 歌江さんは1981年に高野山宝亀院で得度。法名は秀明尼。同年に「かしまし娘」としての活動を休止し、耐えられないほどの寂しさにさいなまれるようになったことが一因。女優に転身後、仕事仲間らの裏切りに遭ったほか、思うように仕事が入らず希望を失いかけた時期でもあった。仏門への帰依によって、素直になることの大切さを学んだという。02年1月には「正司歌江の地獄極楽かみひとえ」を出版。波瀾万丈の人生から得られた教訓を伝えるなどの講演活動にも取り組んでいた。

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