西野亮廣 芦原さん訃報受け「他人事じゃなく」 原作者としての思いつづる「やめてくださいと言った時は」

2024年02月01日 18:06

芸能

西野亮廣 芦原さん訃報受け「他人事じゃなく」 原作者としての思いつづる「やめてくださいと言った時は」
「キングコング」の西野亮廣 Photo By スポニチ
 お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣(43)が1日までに自身のブログを更新。昨年10月期に同局でドラマ化された漫画「セクシー田中さん」の作者である漫画家・芦原妃名子さんの訃報を巡り、原作者としての思いをつづった。
 芸人としての活動のかたわら、絵本作家としても活動する西野。「えんとつ町のプペル」などヒット作を持っている。

 1月31日、「原作者の痛み」のタイトルでブログをエントリー。「漫画作品のドラマ化をめぐって、とても悲しい出来事がありました。『原作者』として作品に携わる経験が少なくない僕にとっては、今回の一件は、まったく他人事じゃなくて、本当に胸が苦しくなったのですが……ここで正義を盾に正論をまくしたててしまうと、それによって、更に悲しい結果を迎える可能性もあるので、犯人捜し・責任追及・私刑の類いは控えさせていただきます。ただ、原作者として『ここだけは分かっておいて欲しい』という気持ちを1つだけ共有させてください」と思いをつづった。

 「現在制作中のコマ撮り短編映画『ボトルジョージ』もそうですが、皆さんに知っていただいているところでいうと『えんとつ町のプペル』がそうなのですが、あの作品は、映画になり、ミュージカルになり、バレエになり、さらに現在は、英訳されて、ブロードウェイで鋭意制作中です。メディアも、海もまたいで、いろんな形で届けられていて、僕は、その作品の『原作者』です」と自身の立場を説明。「もちろん、『メディアや海を渡る』ことを許可した以上、そのメディアや、その国に合わせて、原作がお色直しされることは承知の上です。これは、ほぼ全ての原作者が理解しているところで、『一言一句変えてくれるなっ!』という人は、あまりいないと思います」と記した。

 「ただ、やっぱり作品の親としては『都会に送り出す不安』はあって、皆、我が子を預かってくれる人に対して『変な感じにしないでくださいね』と一言つけ加えているでしょう。この時、難しいのが『変な感じ』の捉え方が、人それぞれだということ。ある人にとっては『これぐらいはいいだろう』ということでも、原作者にとっては『それはダメ』ということは全然ある。なので、原作者は作品を預けた後も、ずっと心配で心配で、“原作者にとって”変な感じにされてしまった時は世に出る前にイエローカードを出さなきゃいけなくて、気がつけば、クレーマーみたいになってしまう。ただ、我が子を守りたいだけなのに」と親子関係になぞらえて思いを明かした。

 「僕は、それには耐えられなくて、なので、いつも『脚本』で参加して、時に『製作総指揮』、アメリカだと『プロデューサー』で参加しています。現場に入って、現場の最終ジャッジをくだせるようにしてる。そうしないと、作品が守れないので」と西野。「だけど、それでも、書き換えられてしまうことがあるんです。『歌舞伎ではこうですよ』『バレエではこうですよ』『ブロードウェイではこうですよ』を理由に。書き換えた相手に悪気が無いことは百も承知です。皆、自分の名前を出して仕事しているので、皆、より良いものにしようとしてくれている」と理解を示しつつも「でも、悪気がないからこそ厄介で、暴走するのはいつだって正義じゃないですか?相手は正義で動いているので、原作者が『やめてください』と言っても、『なんで、なんで?』となっちゃうんですね。でも、ここからが、原作者からのお願いなのですが、原作者が『やめてください』と言った時は、やめてもらえると嬉しいです」と訴えた。

 「『誰かを守る為に言っている』というスタンスは卑怯だと思うので、僕の言葉で、僕自身の話をさせていただきます」とキッパリ。「親が『やめてください』と言ったときは、やめて欲しいです。良かれと思ってやってくださっていることが、原作者にとっては、大きな痛みになっていることがあります。原作を取り扱う際は、このことは知っておいてもらえると嬉しいです」とつづり、「作品を良くしようと思ってくださっているスタッフの皆様、そして、たくさんの方に届けようとしてくださっているスタッフの皆様に心から感謝します」と締めくくった。

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