小倉智昭氏 闘病生活を語る「コロッと逝ったら凄く楽」から「がんは準備ができるからいい」に心境変化
2024年02月22日 10:55
芸能
自身の体調を問われると「僕は平気なのよ。平気。みんなに言ってるんだけど、今まではコロッと逝っちゃったら凄く楽だろうなと思ってたわけよ。でも、がんは準備ができるからいいよ。先々のことに向けてある程度ゴールを想定したら、それに向けてどうやっていけばいいかと実証している」と話した。
今月17日に、古市憲寿氏が聞き手となり、小倉氏が生い立ちから仕事観、人生論までを語った「本音」(新潮社)が刊行。「読んでも全然おもしろくないって。この程度でいいのかって。自分のことで知ってることばかりだからおもしろくない。古市はずけずけ聞くよ。お前は思いやりってもんがないのかっていうくらいね」と明るく話した。
これまでの闘病生活について、小倉氏は「出るたびにいろんながんをやっててね。(2016年に膀胱がんで一度は全摘を拒否したことに)男性機能を失うことが嫌でさ、68歳にもかかわらずまだ未練があったわけよ。カミさんはどう思って聞いていたかわからないけどさ」と説明した。
その後、2018年に全摘に至り「2年間遠回りしたわけ。金も使ったしさ。いろんな情報を見たりしてさ。がんの本は死なないとか手術をしちゃいけないとか、どれだけ本を読んだかわからない。先生にも小倉さんは凄い勉強してるからやりにくいよって言われた」と話した。
その後、2021年に肺への転移が発覚。「見つかった時にはまだがんと言い切れないほどで、あまり進行していなかった。経過観察ってことになってたんだけど、2年くらい経ったらだんだん大きくなってきて、膀胱がんの転移で間違いありませんからと。転移した肺がんの場合は手術できないので抗がん剤でやりましょうと。それが全く効果がなかったの。(がんと闘う免疫の力を取り戻す抗がん剤)キイトルーダをやったら肺がんはほぼ消えた。ただ、腎臓に副作用が出るかもしれないって言ってたのが物の見事に出ちゃった。副作用が出るのはだいたい15%くらいらしいんだけど。僕ほどひどい副作用は初めてと先生たちも大騒ぎしたのが一昨年の10月だったの。三途の川を見た」と明かした。
「85歳過ぎて亡くなった方を調べてみると、2人に1人ががんなの。ある程度、みんな受け止めていかないとダメでしょ?僕は今回経験としてわかって、この8年間がんと闘ってきているので僕みたいなものが声を上げないとダメじゃないですか。つまらない悲しい話にしたら誰も聞きやしないから、ちょっとおもしろくした方がいい」と明るく話した。
昨年12月には腎盂がんと診断され、左の腎臓の全摘手術を受けた。「この本のあとがきどうしようかって言ってる時に腎盂がんが分かって腎臓全摘の話になったから“これで第2刊がいけるぞ”っていう話をしたんですよ」と冗談交じりに話していた。