ヤクルト・清水のフォークの凄さとは 「ライスグリップ」で鍛えた“指力”

2023年07月24日 10:00

野球

ヤクルト・清水のフォークの凄さとは 「ライスグリップ」で鍛えた“指力”
ヤクルト・清水 Photo By スポニチ
 エンゼルス・大谷の「スイーパー」やメッツ・千賀の「お化けフォーク」など一流投手には代名詞となる変化球がある。今季も8回の男としてリーグトップの28ホールド(23日現在)をマークし、ヤクルトのリリーフ陣を支える清水にとってのフォークもそうだろう。
 20年から2年連続で最優秀中継ぎのタイトルを獲得した右腕の投球は直球とフォークで9割を占める。特に今季はフォークを4、5球連続で投げる場面も目立つ。共同通信データシステム「TSUBASA」(22日現在)によるとフォークの割合は51%で直球の42%を上回る。50%を超えるのは12球団で清水だけだ。

 打者からすれば、ほぼ2択。それでも打たれない。「まっすぐもフォークも間違いにくい球種なのかなと。長打にされにくい」と絶対の自信を持つ。精度の高さをデータも証明している。

 「TSUBASA」によると、今季フォークを100球以上投げた投手の中で、ストライク率は70・3%の7位、空振り率は25・2%の12位、コーナー率(コーナーをついた比率)は9・3%の17位で、総合値は104・8で4位。オフに米びつの中に手を入れ、米を握る動作を繰り返す「ライスグリップ」という練習法で鍛えた“指力”で自在に操る。

 予習も怠らない。「バッターをよく観察するようにはしている。3連戦の1戦目に投げなかったとしても、どういう形で打った、抑えたは気にするようにしている」。余念のない準備が、今季35試合に登板し防御率1・75につながっている。

 順当に行けば4年連続の50試合登板が確実な背番号17は「自分の体の心配よりも、チームが勝てれば」。ヤクルトには頼もしい武器を持つ頼もしい男がいる。(記者コラム・青森 正宣)

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