レッドソックス・吉田 シャーザーから2安打など1試合3安打 打率リーグトップの.319に上昇

2023年07月24日 02:30

野球

レッドソックス・吉田 シャーザーから2安打など1試合3安打 打率リーグトップの.319に上昇
3回、安打を放ち激走するレッドソックスの吉田(AP) Photo By AP
 【インターリーグ   レッドソックス4―5メッツ、レッドソックス8―6メッツ ( 2023年7月22日    ボストン )】 レッドソックスの吉田正尚外野手(30)が22日(日本時間23日)、メッツとのダブルヘッダー第2戦に「2番・左翼」で出場し、通算209勝を誇るマックス・シャーザー投手(38)から2安打を放つなど、今季9度目の1試合3安打。打率を・319に上昇させて、ア・リーグのトップに立った。首位打者に輝けば日本選手では2004年のイチロー(マリナーズ)以来。メジャー1年目にして快挙を達成する可能性は十分だ。
 日本選手が最後にメジャーで首位打者に輝いたのは04年のマリナーズ・イチロー。吉田は当時11歳だった。夢に向かって努力を重ねた少年はイチローと同じオリックスで実績を重ねて海を渡り、メジャー1年目も躍動。同じ左打ちの侍がヒットマンの称号を手にするかもしれないが、当の本人は「数字は最終的なところ。変動もある」と冷静そのものだ。

 サスペンデッドで4回途中から行われた第1試合は3打数無安打で試合も敗れたが、第2試合で勝利に貢献した。相手先発は通算209勝でサイ・ヤング賞3度を誇るシャーザー。初回は直球を左前に運び、3回はチェンジアップを捉え投手強襲安打。持ち味でもある手元まで引きつけて反対方向を意識する打撃で「MLBを代表する投手から1打席目でヒットが出た。2打席目もうまくヘッドが残った」と手応えをにじませる。7回1死二塁でもゴットから左前適時打で打率・319とし、リーグトップに浮上。その回は8個目の盗塁を決め「足、速いって書いといてください」と笑った。

 メジャー1年目ながら世界一奪還に貢献した3月のWBCでは大会新の13打点。休む間もなく臨んだ今季も、開幕当初や右手首付近に死球を受けるなど内角攻めに苦しんだ6月は打率2割台も、その他はハイペースで安打を重ねる。「初見なのでポイントを前に出すとやられてしまう確率が高いから、なるべく長く見られるようにとは思います」。言うのは簡単だが、過酷なシーズンでコンディション維持が最も重要だ。この日の試合の合間は栄養価が高いスーパーフードのアサイーボウルを食べ、昼寝で体力も回復。最善の準備を行い、結果につなげた。

 チームは連敗を3でストップ。まだまだ63試合を残すが規定打席目前で打率・350だったライバルのシーガー(レンジャーズ)が負傷者リスト(IL)入りしたことで首位打者獲得のチャンスは十分だ。開幕当初を除いて日本選手が打率でリーグトップに立つのは09年8月7日のマ軍・イチロー以来、実に14年ぶり。夢は膨らむ。(杉浦 大介通信員)

 ≪ライバルのシーガー離脱≫レンジャーズは遊撃手のシーガーが右手親指を痛め、負傷者リストに入ったと発表した。21日のドジャース戦で二塁に滑り込んだ際に負傷交代していた。ア・リーグ西地区で首位のチームをけん引していたシーガーは、規定打席にわずかに到達していなかったものの、打率.350、15本塁打、58打点。吉田が打率を争う最大のライバルと目されている。

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