大阪公立旋風その1 三国丘・文野が4戦連続完投 大学では「野球を続けるか、医学部で勉強に専念」

2023年07月24日 04:57

野球

大阪公立旋風その1 三国丘・文野が4戦連続完投 大学では「野球を続けるか、医学部で勉強に専念」
<三国丘・精華>1失点完投勝利を挙げてガッツポーズする三国丘・文野(右)(撮影・河合 洋介) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権大阪大会4回戦   三国丘5―1精華 ( 2023年7月23日    南港中央 )】 公立の進学校という環境が三国丘の最速144キロ左腕・文野結(ゆう=3年)を鉄腕にさせた。「人数が少ない分、練習試合で1人で投げ切ることが多く、体力がつきました」。7安打4四球を与えても救援投手は準備しなかった。5―1の9回1死から2者連続三振を奪い、132球、9奪三振での1失点完投勝利。初戦から4試合連続完投(2完封)に伸ばし、8日間計512球に魂をこめた。
 中学時代には強豪私学から勧誘を受けた。しかし左肘を痛めて、進路を公立一本に絞った。母・美貴子さんは「特別に賢いわけではなかったけど、目標を決めたら頑張る子」と明かす。ボーイズリーグでプレーするかたわら勉学にも励み、今春の京大現役合格者18人の進学校に合格した。

 中学から故障続きで病院通いだった日々が、医者への憧れにつながった。今年3月には「医学部に行く」と初めて母に打ち明けた。一方、投手として最速が昨夏の133キロから11キロアップと急成長。「大学で野球を続けるか、医学部で勉強に専念すべきか…」と頭をかかえる。母は、その悩みを新聞記事で知った。「あの子が初めてやりたいと言った職種だから、そうするものと思っていました」と笑って温かく見守る。

 同校は3年連続5回戦進出。「公立が私立に勝ってなんぼ」。秀才左腕が大阪に公立旋風を起こす旗頭となる。(河合 洋介)

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