×

エンゼルス・大谷 自身初3打席連発も両ふくらはぎの「けいれん」で途中交代…指揮官「様子を見る」

2023年07月30日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 自身初3打席連発も両ふくらはぎの「けいれん」で途中交代…指揮官「様子を見る」
<ブルージェイズ・エンゼルス>8回、大谷は遊ゴロに倒れベンチ裏に引き揚げる(撮影・沢田 明徳)  Photo By スポニチ
 【ア・リーグ   エンゼルス1―4ブルージェイズ ( 2023年7月28日    トロント )】 Wの衝撃に襲われた。エンゼルスの大谷翔平投手(29)が28日(日本時間29日)、ブルージェイズ戦の初回に39号先制ソロ。前日の最終打席から数えて、自身初で圧巻の3打席連続本塁打をマークした。一方、8回の打席直後に両脚ふくらはぎのけいれんを訴え、2日連続の途中交代。大谷を欠いたチームはワイルドカード(WC)を争うブ軍との3連戦初戦を落とし、連勝が4で止まった。
 二刀流のスーパースターは、既にベンチ裏のクラブハウスに下がった後だった。1―4の9回1死満塁。一発が出れば逆転という場面で大谷に代打・ステファニクが告げられると、敵地ロジャーズ・センターを埋め尽くした4万2106人の大観衆から大きなどよめきが起こった。

 異様な雰囲気に包まれた中、ステファニク、モニアクの後続はあえなく凡退。WCを争うブルージェイズに敗れ、4ゲーム差に後退した。試合後、フィル・ネビン監督は交代理由を「両脚ふくらはぎのけいれん、つった状態」と説明。8回に遊ゴロを放った際、大谷が自ら異変を訴えてきたという。

 与えた衝撃の大きさは初回の第1打席も引けを取らなかった。エース右腕ガウスマンの初球93・4マイル(約150キロ)直球を捉え、右翼席へ先制の39号ソロ。2日越しの3打席連発はキャリア初で、年間60発ペースに到達した。ダブルヘッダーだった前日のタイガース戦は第1試合でメジャー初完封し、DHとして出場した第2試合では2打席連発。伝説の一日の余韻が冷めやらぬ中での一撃に、大谷を上回るリーグトップ171奪三振のガウスマンも「MVPになる理由がある」と脱帽した。

 ただ、驚愕(きょうがく)のハイパフォーマンスは、肉体に与えるダメージも大きかった。前日は2本目の本塁打を放った際に左腰付近に「筋肉のけいれん」があり、途中交代。一夜明けたこの日の試合前にはネビン監督に「100%の状態」と伝えていたが、気温28度、湿度83%という高温多湿の過酷な状況だった。8回の打席の終了後には、球場内の階段に片足をかけて、5秒ほど立ち止まる場面も。指揮官は「彼が明日(29日=日本時間30日)起きたら再評価(再検査)するが、まだけいれんに苦しんでいる。この2日間の運動量が多かった」と補足した。

 試合後のクラブハウスでも、シャワーに向かう足取りはぎこちなかった。ネビン監督は負傷者リスト入り(IL)について「考えていない」とした一方で、29日(同30日)の出場について「様子を見る」と態度を保留。ポストシーズン進出へ、投打の大黒柱を失う事態だけは避けなければならない。(柳原 直之)

 ≪誠也以来、日本選手2人目≫大谷がメジャー初の3打席連続本塁打。日本選手では今年5月16日から17日のアストロズ戦にかけて、鈴木(カブス)がマークして以来2人目。1試合での2打席連発は前日がメジャー7度目だった。

 ≪自身初の2度目の月間2桁本塁打に王手≫大谷はチーム104試合目で39本塁打とし、シーズン60発ペースに乗せた。7月は9本目。6月は月間15本塁打で、今月の残り3試合で1本を加えれば、自身初の同一シーズンでの2度の月間2桁本塁打になる。

 ≪歴代3位≫過去50年のア・リーグで、8月を前にした本塁打数では22年のジャッジ(ヤンキース)の42本、98年グリフィー(マリナーズ)の41本に次ぐ数字。

おすすめテーマ

2023年07月30日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム