ヤクルト・村上 巻き返しへの18号!「55号」と同じ逆方向&飛距離120メートル

2023年07月30日 05:30

野球

ヤクルト・村上 巻き返しへの18号!「55号」と同じ逆方向&飛距離120メートル
<ヤ・D>4回、勝ち越しソロを放つ村上(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   ヤクルト5―3DeNA ( 2023年7月29日    神宮 )】 ヤクルトの村上宗隆内野手(23)が29日、DeNA戦で4回に逆方向の左翼に18号ソロを放つなど2安打2打点。チームの連敗を5で止めた。日本選手最多の56本塁打を記録するなど史上最年少で3冠王に輝いた昨年も5打席連続アーチを記録するなど夏場にアーチを量産。まだまだ借金14で5位に低迷しているが、「村神様」が巻き返しへの号砲を打ち上げた。
 村上はベースから離れて、いわゆる「後ろに立つ」打者だ。一般的に内角の対応には余裕を持たせられるが、外角球が遠くなるリスクがある。若き主砲が他の打者と比べ優れているのは、踏み込み、長いリーチで逆方向に打てる技術とパワーがあるところだ。

 「いい角度で上がってくれたので良かった。狙ったように逆方向に(打球が)上がった」。真骨頂の18号ソロだった。1―1の4回に大貫は外角にスプリットを投じた。腕を伸ばして強く振り抜く。コースに逆らわず逆方向に引っ張るような打撃。一時勝ち越しの特大弾を左翼に運んだ。

 3月に開催されたWBC直前の宮崎合宿では「立ち位置」をパドレス・ダルビッシュに質問した。「(打席でベースから)離れているんですけど気になりますか?」と。昨年に史上最年少の3冠王に輝いたが、現役メジャーリーガーの生の声を聞きたかった。右腕には「外、届くんでしょ?それだったら気にならない」と太鼓判を押された。さらに視覚的に他の打者と違う方が投手としては嫌な印象を受けることも助言された。今季は開幕から不振が続いたが、「前に立つ」ことはせずに信念を貫いている。

 昨年9月に64年に王貞治(巨人)がマークした日本選手最多55号に並んだ。まるで再現のようだった。58年ぶりの快挙は腕を伸ばし、巨人・大勢の外角直球を真芯で捉え逆方向に運んでいる。飛距離も同じ120メートルだった。昨季は56本塁打中55%の31本が中堅から逆方向。今季も同方向は9本目と50%の半分に乗せた。「しっかり押し込むことができた」と手応えを口にした。

 火の国・熊本出身。暑い夏は村上の季節だ。夏休みの神宮は5回終了時に花火も上がった。昨年は7月31日から8月2日の2試合にかけプロ野球史上初の5打席連続本塁打を放った。この日の一発に高津監督は「あれだけ逆方向に飛ばすのは(村上)ムネしかいない」と復調を確信する。

 8回は右翼線に適時二塁打を放って2安打2打点。チームの連敗を5で止めた。昨季の大活躍もあり、今季は不振、不振と言われながらも気づけば本塁打と打点の2冠を狙える位置にいる。「本当に紙一重だった。勝ち切れて良かった」と村上。打席では後ろに立つが、チームの先頭で反攻の旗振り役となる。(神田 佑)

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