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阪神・佐藤輝 先輩の貫禄見せた 所属した少年野球チームが見守る前で豪快12号「喜んでくれたと思う」

2023年07月30日 05:30

野球

阪神・佐藤輝 先輩の貫禄見せた 所属した少年野球チームが見守る前で豪快12号「喜んでくれたと思う」
<神・広>6回、佐藤輝は右中間に勝ち越しのソロ本塁打を放ちベンチのナインとタッチを交わす(撮影・後藤 大輝) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―2広島 ( 2023年7月29日    甲子園 )】 逆風を切り裂き、右中間席に白球が飛び込んだ。6回1死、森下のカットボールを砕いた阪神・佐藤輝の豪快な12号ソロは、1―1の均衡を破る値千金の勝ち越し弾。着弾を確認すると、一塁を回ったところでポンと両手を打ち鳴らした。大山に並ぶチームトップの一発が、超満員の聖地を大歓声の渦に巻き込んだ。
 「前の2打席でやられていたので、やり返すという気持ちだった。しっかり振り切ることができた」

 リベンジを期して臨んだ第3打席だった。初回1死一、三塁の好機で大山が先制犠飛。直後の2死一塁で、佐藤輝は投ゴロに倒れた。3回2死二、三塁でも見逃し三振。フルカウントから森下が投じた緩いカーブに手が出なかった。借りを返した事実が何よりもうれしかった。

 この夜、スタンドには頼もしい“援軍”が陣取っていた。自身が小学生時代に所属した野球チーム「甲東ブルーサンダース」の子供たちだ。招待した後輩たちの前で放った貫禄の一撃。「見てもらえてよかった。喜んでくれたと思う」と、ほほ笑んだ。

 プロ3年目を迎え、チームの主力としての責任感も芽生えてきた。26日巨人戦、4―5で迎えた7回。この日、1軍昇格即3番手で登板した桐敷が、先頭・門脇にストレートの四球を与えた。ここで佐藤輝はすぐにマウンドへと足を運び、左腕に励ましの声を掛けた。そのかいあって、桐敷は無失点で耐え、直後の攻撃で味方が逆転して2勝目をつかんだ。佐藤輝は回想する。

 「“一つずつ(アウトを)取っていけば大丈夫だから”と。(桐敷が)久々の1軍登板でいつもとは違った感じがあった。うまくいってないときに声をかけてあげるのは大事」

 計4三振を喫するなど絶好調とは言えないものの、心優しき主砲のバットは後半戦を迎え、確かに目覚めた。30日は長期ロード前最後の甲子園。「頑張ります」と短い言葉に勝利への決意を込めた。(八木 勇磨)

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