エンゼルス・大谷の2日連続けいれんに医師2人が警鐘 心身疲労蓄積で大ごとになる「一つの予兆」

2023年07月30日 02:30

野球

エンゼルス・大谷の2日連続けいれんに医師2人が警鐘 心身疲労蓄積で大ごとになる「一つの予兆」
<ブルージェイズ・エンゼルス>8回、大谷は遊ゴロに倒れる(撮影・沢田 明徳)  Photo By スポニチ
 【ア・リーグ   エンゼルス1―4ブルージェイズ ( 2023年7月28日    トロント )】 2日連続で「けいれん」の症状を訴えて途中交代。エンゼルス・大谷に何が起きているのか。西武学園医学技術専門学校東京校の中原英臣校長は「疲労の蓄積でしょう。3月のWBCからフル回転し、二刀流で人の倍プレーしている。体が悲鳴を上げているのだと思う」とした。
 「けいれん」は筋肉が勝手に伸縮してしまう状態で、サッカー選手が試合終盤で訴えるケースなどが多い。さまざまな要因が考えられるが、二刀流として活躍する世界のトップアスリートである大谷だけに「熱中症や脱水症状には万全の対策をしていると思うし、そんな不注意はあり得ない。自分の体の状態は誰よりも分かっているはず」。ただ、2日連続とあって「検査できちんと原因を追究した方がいい」と続けた。

 今回の事態は、医療現場でよく使われる言葉「ヒヤリ・ハット」だという。重大な事故に至る一歩手前の状態を表すもので、中原校長は「一つの予兆。肉離れなど大きな故障につながらないよう、大事に至らないようにすることが大切」とし「体が“疲れた”と言っている。とにかく休むこと」と休養こそが最良の薬だと強調した。

「自律神経のバランスが崩れた可能性も」というのは医療ジャーナリストの森田豊医師。本塁打を打っても冷静沈着な大谷は、自律神経のバランスが非常に整ったタイプだという。ただ、ここに来ての本塁打量産やチームのプレーオフ争い、自身のトレード報道の過熱などで「交感神経が高ぶってテンションが上がり、興奮を鎮めるブレーキ役の副交感神経が働きづらい状況なのでは」と推測した。

 交感神経が高ぶった状態だと「筋肉疲労があっても頑張りすぎてしまう」という。森田医師も大きな故障につながる前に、冷静に、心の落ち着きを取り戻すことが重要とした。(鈴木 勝巳)

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