阪神・青柳　苦手の広島に前回7失点KOのリベンジ　左打者8人並べられても「ゴロ魔人」の本領発揮

2023年07月30日 05:30

野球

阪神・青柳　苦手の広島に前回7失点KOのリベンジ　左打者8人並べられても「ゴロ魔人」の本領発揮 — ＜神・広＞6回、好守の木浪に笑顔で声をかける青柳（撮影・大森　寛明） Photo By スポニチ

【セ・リーグ阪神2―2広島（ 2023年7月29日甲子園）】阪神・青柳がやっと“らしい”姿を見せた。2回、坂倉を外角のツーシームで遊ゴロ、セーフティーバントを試みて三ゴロとした田中を挟んで、最後は大盛を二ゴロで打ち取った。1点のリードの7回で降板するまで、バントを含めて11個のアウトをゴロで奪った。「ゴロ魔神」の本領発揮だ。

　「負けなかったことが大きい。僕自身はある程度、納得いくピッチングができた。カットボールを一番（多く）投げたかなと思う」

　8回に同点に追いつかれて4勝目を手にできなかったものの、内容は力強かった。今季9戦中5試合で失点していた初回を0点で切り抜けたことで波に乗った。天敵であり、首位を争う広島相手に好投したことに価値がある。プロ入り後、通算9試合で通算防御率5・52は、セ5球団でワーストの数字。前回5月19日もやられた。投手を含め左打者9人がスタメンに並んだ打線に大苦戦し、初回に5失点を喫するなど5回7失点と沈んだ。

　この日も先発に8人の左打者を並べられたが、今季初めてバッテリーを組む坂本とのコンビで、逆に手玉に取った。「うまく引っ張ってもらえた。イニング間も話していたし。助けられた」。課題だった内角の直球が決まり、外角の変化球も直球もよく効いた。

　後半戦開幕戦の22日ヤクルト戦は5回5失点で今季4敗目を喫した。「後半戦の開幕戦を任せてもらったのに」と責任を感じ、翌23日の試合前に、神宮球場で岡田監督にわびを入れた。仕切り直しの一戦で7回4安打1失点、7奪三振の好投をし、指揮官を「本当、だいぶ戻ってきたというかな。コントロールも良かったし、スピードも出てたしな」と認めさせた。首脳陣に、仲間に、ファンに頼もしい姿を見せた。