ソフトバンク 51試合を残して自力V消滅… 現行球団名で最速の「屈辱」

2023年08月03日 06:30

野球

ソフトバンク 51試合を残して自力V消滅… 現行球団名で最速の「屈辱」
<西・ソ(15)>試合に敗れ、厳しい表情の藤本監督(左)らソフトバンクナイン (撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク0ー2西武 ( 2023年8月2日    ベルーナドーム )】 ソフトバンクは2日の西武戦で、移籍後初の4番で起用された近藤健介外野手(29)が3打数無安打に終わるなど、西武先発の与座に対して、今季最少2安打で今季初の2戦連続零敗を喫した。西武戦は5連敗で、首位オリックスが勝利したため、ゲーム差は今季最大9となり51試合を残して自力優勝の可能性が消滅した。
 9回2死、牧原大が打席に立つと「何とかしろよ!」という応援コールが観客席で響いた。だが、牧原大は中飛に倒れて2試合連続で今季9度目となる零敗。京セラドームでは首位・オリックスがサヨナラ勝ちし、早くも自力優勝の可能性が消滅した。

 西武の先発・与座の前に8イニングで3者凡退に終わった。塁上をにぎわせたのは6回の1イニングだけ。先頭・リチャードが「先頭打者だったので何としても出ようと思った」とチーム初安打となる左前打を放ったが、続く周東が二ゴロ併殺に倒れ、反撃ムードは一瞬でしぼんだ。2死走者となって甲斐が中前打と連日のちぐはぐな攻撃。藤本監督は「(与座は)いいコースに投げとったからね。だけど、何とかね」と厳しい表情で振り返った。

 与座に完全投球を許していた5回まで打者15人中、12人がファーストストライクを見逃した。対戦が少ないアンダースロー特有の浮き上がるボールの軌道を見極めようという心理が働いたのか。この日は制球よく低めのストライクゾーンを突いてきた与座にペース握られた。今季両リーグ最短タイの2時間8分で試合は終了。指揮官は「ヒット2本じゃ何もできない」とぼやいた。

 打線改造も実らなかった。今季初めて近藤を4番で起用し、3番に柳田を置くオーダーで臨んだ。「(右脚に不安がある)近藤はそんなに走れないから今日は3番、4番を入れ替えた。(近藤を)還す方の役目にした」と藤本監督。しかし、今季最少の2安打に終わり思惑は外れた。

 年により試合数や日程の違いがあるが、8月2日、残り51試合で自力優勝の可能性が消滅するのは球団名がソフトバンクとなった05年以降“最速”記録となった。首位・オリックスとのゲーム差は9と広がり、貯金は2と底をつきそうだ。「切り替えて、明後日から頑張りましょう」。指揮官は必死に前を向いたが、厳しい現実を突きつけられた。 (森 寛一)

 ○…ソフトバンクは51試合を残して、自力優勝の可能性が消滅。05年の球団買収以降では13年に46試合を残しての自力V消滅を上回る最速記録となった。2日終了時点の消化試合数は「92」で100試合以下での消滅も13年の「98」を更新し、05年以降ではワースト記録となった。

おすすめテーマ

2023年08月03日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム