デッドラインで売らずに買ったパドレス、大逆転なるか?、下手なギャンブルなのか?

2023年08月03日 11:07

野球

デッドラインで売らずに買ったパドレス、大逆転なるか?、下手なギャンブルなのか?
パドレスのダルビッシュ(AP) Photo By AP
 オフの積極補強でサラリー総額2億5000万ドルのチームを作ったパドレスは、メッツ同様負け越していたが、選手を売らずに、むしろ買った。
 8勝8敗、防御率2・50の先発投手ブレイク・スネルと、26セーブ、防御率0・89のクローザー、ジョシュ・ヘイダーは売り手市場の中でも目玉商品だった。多くのチームが興味を持ち、良い見返りを期待できたが、売らなかった。パドレスはここまで54勝55敗の借金1個、ナ・リーグ西地区の首位のドジャースとは8ゲーム差の4位、ナ・リーグのワイルドカードの3つ目のスポットまで4ゲーム差。決して、ポストシーズンに向け、良いスポットにいるとは言えないが、チームの底力を信じる理由はある。

 一つは投手力。チーム防御率3・66は全体1位で、被打率・235も4位である。守備力も高い。得失点差は+75で、これはブレーブス、ドジャースに次ぐナ・リーグ3位だ。ここまでは1点差の試合や、延長戦で競り負けるなど、運がなかっただけともいえ、今後は巡り合わせが良くなるという期待が首脳陣にあるのだろう。7月は15勝9敗の好成績、特に28日から30日にレンジャーズをスイープしたのが良かった。

 ピーター・サイドラーオーナーのサポートもあり、AJ・プレラー編成本部長は補強に動いた。DHのポジションが弱いため、右打者でギャレット・クーパー、左打者で崔志萬を獲得、投手では43歳のベテラン左腕リッチ・ヒルに加え、ロイヤルズの中継ぎスコット・バーロー投手を得た。バーローは今季は不振だが、22年は防御率2・18だった。

 ジャスティン・バーランダー投手の争奪戦にも一応参加していたそうだ。プレラー本部長は「うちは勝てる、補強すれば次の2か月にチャンスが高まる」と話している。パドレスはオフの補強でシーズンチケットが良く売れ、成績不振でも観客動員は好調、同球団のシーズン入場者数の記録を作るペースだ。ファンの期待に応えたいのだろう。

 しかしながら、スネルとヘイダーを売った方が、良い見返りを得て24年に勝つチャンスが高まり、ファンはもっと喜んだかもしれない。結果下手なギャンブルだったと言われてしまうのかもしれない。残り2カ月、果たしてパドレスの大逆転なるか?

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