メッツのコーエンオーナーが方向転換「大金を費やせばポストシーズンが保証されるものではないとわかった」

2023年08月03日 16:59

野球

メッツのコーエンオーナーが方向転換「大金を費やせばポストシーズンが保証されるものではないとわかった」
シャーザー(AP) Photo By AP
 メッツのスティーブ・コーエンオーナーが遠征先のカンザスシティで2日(日本時間3日)、マックス・シャーザー、ジャスティン・バーランダーらを相次いでトレードした背景について説明した。AP通信が報じている。
 前日スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」の記事で、ビリー・エプラーGMがシャーザーに「24年は過渡的なシーズンになる」と説明、24年は優勝を狙いに行かないと報じられたが、コーエンは「来季も勝ちには行く」と訂正した。「今季の期待値はとても高かったが、それに比べれば低くなるということ」とのこと。「このオフがどんな動きになるかは話せない。その時の状況にもよる。来季も、恥ずかしくなるようなチームはつくらない。ただMLBでは大金を費やせばポストシーズンが保証されるものではないとわかった。何が必要かは状況に応じて考えて行く。明らかに必要なのは先発投手。それが鍵になる」と言う。

 トレードをすると決めた理由は、確率だった。「我々がポストシーズンに出られる確率は15%だった。ライバルチームは補強でその確率を上げてくるから、我々の15%はさらに下がってしまう。残り58試合で、これから3分の2の試合を勝たないといけない。しかしここまでうちは安定した戦いができなかった。何かが変わらないといけないが、58試合でそうなる兆しは見えなかった。前にも言ったと思うが、我々は継続的に成功できるチームを築いていきたい」と説く。

 もっとも2人をトレード市場に出した時、最初から売ると決めていたわけではなかったと補足する。「良い見返りはあると思っていたけど、どうなるかはやってみないとわからない。見返りが物足りなければトレードはしなかった」。シャーザーの代わりにレンジャーズから得たルイサンヘル・アクーニャ内野手(21)はレ軍の3番目の若手有望株(メジャー全体では44位にランク)。バーランダーとの交換でアストロズから得たドリュー・ギルバート外野手(22)はア軍の1位(全体68位)、ライアン・クリフォード外野手(20)はア軍の4位だった。シャーザーもバーランダーも、契約にノートレード条項が含まれており、彼らはブロックすることもできた。トレード成立前、球団の今後の方向性について知りたいと望む2人と話した。「マックスは私に直球の質問をぶつけてきた。(このオフの)FA市場に全力を注ぐのかと。その約束はできなかった。彼は今勝ちたい。もし彼が以前に比べてメッツにいても勝てる可能性が低いと感じるなら、他球団で投げれば良い。ジャスティンも同じだった。私は彼らの決断に敬意を払っている」。

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