関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】立命大・竹内　プロ注目のスラッガー　主将として規律の徹底から立て直す

2024年04月02日 10:00

野球

　新体制の主将を担う立命大・竹内翔汰（4年）が、名門復権の象徴になろうとしている。「自由だったチームに規律が加わった。新しい伝統ができるのではないかと思います」。今年1月にトヨタ自動車監督などを歴任した片山正之氏が新監督に就任。自主性を重んじた前体制とは対照的に、規律の徹底から立て直しを図っている。

　「戦力が充実していた昨年に優勝できなかったのは、私生活の部分にも原因があったと思う。片山監督らが引き締めてくださり、チームが変わってきた」

　竹内は、長打力が魅力のプロ注目外野手だ。昨春にリーグ5位の打率・385、1本塁打を放ってベストナイン初受賞。しかし、リーグ優勝の懸かった同大との最終戦では、3度の得点圏を含む4打席で無安打に終わり敗れた。試合後には悔し涙を流し、「優勝できなかった責任を感じる春でした」と主力としての自覚が芽生えた。

　兵庫出身で何度も訪れた甲子園でのプレーに憧れた。高校は「甲子園に出られる確率が高いと思った」と県外の創志学園（岡山）に進学。しかし高3時は、コロナ禍で甲子園大会が中止になった。「甲子園に立つためにはプロしかない」と目標を再設定。「プロに行きやすいのは俊足よりも長距離打者」。体重を15キロ増やし、俊足巧打から強振が魅力の長距離打者に変身した。

　チームスローガンの「圧倒的王者」は、竹内が独断で決めた。「立命にはかなわないと思われるぐらいに圧倒したい」。19年春以来9季ぶり（20年春除く）の優勝へ、主将が変革の先頭に立つ。

　◇竹内　翔汰（たけうち・しょうた）2002年（平14）8月29日生まれ、兵庫県芦屋市出身の21歳。小1時に芦屋トライアルズで野球を始めて捕手。中学では甲子園シニアに所属して三塁手。創志学園では1年秋から背番号14でベンチ入りし、2年春から背番号8。立命大では3年春に外野部門のベストナイン受賞。50メートル走6秒2。1メートル78、86キロ。右投げ左打ち。