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【近畿学生野球1部のキーマン】阪南大 “小さな巨人”ラストシーズンへ「やるしかない」

2022年09月02日 10:03

野球

【近畿学生野球1部のキーマン】阪南大 “小さな巨人”ラストシーズンへ「やるしかない」
阪南大・藤原 稜内野手(ふじはら・りょう=4年) Photo By スポニチ
 公称1メートル65という小さな体ながら、北の大地で鍛えた足腰を生かした守備が持ち味だ。藤原は打率.341で敢闘賞にも選ばれた今春を「去年の秋のことがあるので満足していない」と振り返る。
 昨秋は打撃不振に陥り、7試合で1安打。守備では記録に表れないミスも多く出て、後半は後輩にレギュラーを奪われた。だが、ベンチから試合を見た時に、“下級生を引っ張らなくてはいけない”と思い込みすぎていたことに気付かされた。任せられる部分は任せて、新チームになってからは自主練習のほとんどを守備力強化に充てた。今春の開幕前には、垣下真吾監督から「もっと自信を持て」と言われ、腹もくくった。できるかできないか、ではない。「やるしかない」と帽子に書き込んだ成果が出た。

 甲子園出場を目指した北海時代の同窓の活躍が、刺激になっている。昨秋は仙台六大学野球を観戦に行き、後輩の仙台大・辻本倫太郎(3年)が優勝して明治神宮大会に出場。辻本は今年7月には侍ジャパン大学代表にも名を連ねた。「高3の夏は一緒に二遊間を組んでいた。先輩として負けられない」。7月の近大との練習試合では、自らと同じ1メートル65で1学年下の坂下翔馬と遊撃守備について意見を交わすなど、貪欲に技術、知識の吸収も図る。

 大学最後のシーズンに臨むにあたり、個人的な目標は一切ない。「タイトルよりも、とにかく優勝したい」。初めての歓喜を知るために、もう一度、やるしかない。

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