菊地凛子 列島号泣させた「別れのブルース」舞台裏 「どうしても…チャンスがあればと」

2024年01月12日 16:23

芸能

菊地凛子 列島号泣させた「別れのブルース」舞台裏 「どうしても…チャンスがあればと」
菊地凛子 Photo By スポニチ
 女優の菊地凛子(43)が12日放送のNHK「あさイチ」(月~土曜前8・15)に生出演。同局朝の連続テレビ小説「ブギウギ」で披露した「別れのブルース」の舞台裏を明かした。
 菊地は、趣里演じる主人公の歌手・鈴子のライバル、茨田りつ子役を熱演。好評を博している。

 りつ子は“ブルースの女王”と呼ばれた淡谷のり子さんがモデル。「淡谷のり子さんがモデルなので、重責なんですけれども。生涯、歌に生きた方なので。どうやったらあんな風に威厳のある、立ってるだけで生きた様が演じられるのかなと。やっぱり歌から逃げちゃいけないと思ったので、とりあえず足もとには及びませんけれど、一生懸命、自分が別れのブルースと歌に向き合うことをしたら大丈夫じゃないかと。とにかく歌に向き合うことを一生懸命やりました」と回想。

 10日の放送では、戦況が悪化する中で鹿児島を慰問したりつ子が特攻隊員が見つめる中で「別れのブルース」を熱唱するシーンがあり、多くの視聴者の涙を誘った。この場面は、菊地自身が撮り直しを熱望して再撮影したものだという。

 最初の撮影では、ドラマの音楽を手がける服部隆之氏の目前で歌唱し「いろんな意味で緊張しいなので、声ってすごく身体を使って響かせていかないといけない。体が縮こまって思うように歌えなかった。服部先生が目の前にいらっしゃったので…お顔が見える所だったんです。どうなんだろうって」。服部氏の反応が気になり「今のダメだったかなって思った瞬間に喉がつまっちゃったり、体が硬直しちゃったりとかで」と納得いくものではなかったという。

 また、1、2番をフルで歌ったことも重なり、「セリフはいろんな感情を込めて話すので、ちゃんと心が伴ってれば大丈夫なんですけれど…歌は心も体も両方、声とか歌に乗っかってしまう。そういう経験を今までしたことがなかったので、声帯が締まってしまったんです」と回想。

 「どうしても…チャンスがあれば撮り直したいと。機会を見つけて、プロデューサーの方にもどうですか?って聞いてたんです。服部先生も気に入っていらっしゃったのでこれでいきましょうっていう感じだったんですが。どうしても、これを逃げちゃいけないと思って。練習だけは、とにかく続けて、終わった後もボイトレだけは先生方とやって」と撮り直しを熱望したという。

 「言った手前、自分でハードル高くしたかもしれないとは思いつつも、もう一度やりたいという気持ちは届いたんじゃないかと思います」と振り返った。

 淡谷のり子さんはクラシックから転向しており「高音域、ファルセットの出し方が全然違う。低音もすごく出るし、高音域も幅が違う。私みたいな素人が到底出せるところではない。どうやったら、まず響くってなんだろうっていうところから。体にはこういう空洞があって、こうやって響くんだよっていうことを教えていただいて。立ち方とかお腹の使い方、響き方っていうのを勉強させてもらいました」とかなりの準備をして臨んだ様子。

 今の40代以上には「ものまね王座決定戦」の審査員としてのイメージが強い淡谷さん。実在した人物を演じることについて「厳しい中にユーモアがあるというか、かわいらしい雰囲気もお持ちの方っていう印象があって。素敵な女性だなと。大変というか、やることに対しての楽しさとか生きた様を演じるなんて幸運だし、女性として成長できるような気もする。その反面、足元に及ばない。時代とか生き抜いてきた人生の重さとか深さっていうのをどうやったら演じられるんだろうと今も考えている」と徹底して淡谷さんに向き合っている。

 話し方も工夫したといい、「(鈴子に向かって)ひどいこと言ってるのに、何言ってるのかわからないっていう感じを出そうと。喉も大事にされてるんじゃないかと思って、あまり声を張らないというか。いろいろ考えて、当日あそこにいくまで考えていました」。

 りつ子を演じることは自身の役者生活にも大きな影響を与えている。「実際に胸に迫る思いで。淡谷さんが観たであろう風景を想像すると、すごい時代を生きていらしたし、そういう歴史があったということを忘れちゃいけないと。りつ子という人物を通してみることで、ちゃんと胸に残していこうと思いました」と語った。

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