首相就任前日に解散総選挙表明 石破総裁の苦境を識者分析「当面の危機を脱するにはこれしかなかった」

2024年09月30日 20:44

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首相就任前日に解散総選挙表明 石破総裁の苦境を識者分析「当面の危機を脱するにはこれしかなかった」
東京・赤坂のTBS社屋 Photo By スポニチ
 政治ジャーナリストの後藤謙次氏が30日、BS-TBS「報道1930」(月~金曜後7・30)に生出演し、衆院の解散総選挙をめぐる自民党石破茂総裁(67)の決断に失望感を示した。
 27日の新総裁選出後の会見で石破氏は、解散時期について「国民の皆さんでご判断いただく材料はきちんと提供します」とし、「とにかく国民に向かって不誠実な態度だけは取らない」と繰り返し述べていた。しかし、この日の会見では衆院を早期解散し、10月27日に投開票を行うことを表明。石破氏が約束していた通り、十分な論戦を経ての解散総選挙ではなくなり、新内閣の“ご祝儀支持率”があるうちの早期選挙で、過半数を得ようという目論見が透けて見える日程となった。

 石破茂首相は10月1日に誕生する。松原耕二キャスターは「明日になれば総理なわけですよ。普通総理になって言う。何で総理になる前から…1日なぜ待てなかったのか?」と疑問を口にした。

 後藤氏は「自民党で言われているのが、各都道府県の選挙管理委員会を動きやすくなる環境にしないと、27日の投開票間に合わない」と解説。岸田首相も首相就任当日に解散を表明したことがあったが、「ただ今回は間に合わないということだと思う」と自身の推測を口にした。

 後藤氏によると、10・27解散のスケジュール感は、岸田首相が小泉進次郎氏の選出をもくろんであらかじめ組んでいたものだという。「党内基盤のもろさから、岸田日程を崩せるだけのものがない。それだけ石破さんの誕生に非常に大きな影響力を行使した。やっぱり岸田さんの意向を無視できない。泣く泣くのんだというのが、今回のシナリオです」と述べた。

 また、早期解散にはもう一つの理由があるという。新執行部発足で、党役員人事や組閣が進んでいるが、総裁選を戦った高市早苗経済安保担当相、小林鷹之前経済安保担当相は人事の打診を固辞した。後藤氏は「石破批判が徐々に出かかっている」とし、「それにストップをかけるのは、選挙しかない。(選挙で)公認(するかどうかの)作業の段階で、全員沈黙してくれるだろう。当面の危機を脱するには、これしかなかったと。石破さんにとっては」と、早くも石破氏が苦境に立たされていることを指摘した。

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