上野村が売り出しているグルメが猪豚(いのぶた)料理。猪豚は1968年(昭和43)に、村おこしの一環で生産が始まったもので、現在、生産しているのは全国で4カ所だけ。雄のイノシシと雌のブタの一代交配種を掛け合わせるのがポイントという。特に同村では、雌のブタは肉質が良い米国生まれのデュロック種にこだわっており、年間生産頭数は250頭、肉量約10トンにとどまっている。
しおじの湯のお食事処「しおじや」で貴重ないのぶたカツ定食(1450円)を味わったが、赤身はやわらかく、甘くてあっさりした脂身とよくマッチ。獣臭さもなく、トンカツに負けないおいしさだ。ほかにもメンチコロッケ定食やチャーシュー麺、ミートソースパスタセットなど、いろいろな猪豚メニューがあり、お土産ショップではロース肉や餃子、カレーなどの猪豚の加工品も。“一食の価値”はありそうだ。