こだわり旬の旅
【滋賀・琵琶湖】「光る君へ」紫式部ゆかりの地…源氏物語が生まれた石山寺 近江の風景に平安の世を偲ぶ
2024年05月03日 16:59
社会
すっかり“紫式部の世界”にはまり、次に向かったのは湖西線近江高島駅からタクシーで約5分の、びわ湖テラスから鳥居が見えた「白鬚(しらひげ)神社」=(電)0740(36)1555。鳥居は朱塗りで湖岸から約58メートルの地点にあり、高さは12メートル。国道161号を挟み、豊臣秀吉の遺命で三男秀頼が片桐且元を奉行として造営したという社殿が鎮座する。“近江の厳島(いつくしま)”とも呼ばれる、創建2000余年の近江最古の大社で、境内の高台には「三尾の海に 網引く民のてまもなく 立ち居につけて 都恋しも」との紫式部の歌碑が立つ。平安時代、越前の国司となった父とともにこの地を通った際、漁師が網を引く見慣れない光景に、都の生活を恋しく思い出して詠んだといわれ、若き日の紫式部の胸の内がしのばれた。