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【南イタリア】太陽の国で味わう真っ赤なトマト 絶品マルゲリータに思わず「ボーノ!」

2024年09月06日 14:59

社会

【南イタリア】太陽の国で味わう真っ赤なトマト 絶品マルゲリータに思わず「ボーノ!」
パフォーマンスを見せながら焼いてくれるピザレストランのマルゲリータ。もちもち感がたまらない Photo By スポニチ
 燦々と降り注ぐ太陽の下、細長い真っ赤な加工用トマトが顔をのぞかせていた。ナポリから北西へ車で約1時間のカゼルタの町にあるランベリー社のトマト畑。約23万平方メートル(東京ドーム5個分)のミネラルが豊富な土地で、10月までが収穫期。1つもいで食べてみると、ジューシーで酸味はなく、完熟したトマトはトラックに積まれ各地の缶工場へ運ばれていく。
 19年から日本でトマト缶販促のため「レッドゴールドフロムヨーロッパ」キャンペーンを展開中のANICAV(イタリア野菜保存食品産業協会)によると、イタリアのトマト生産の9割は加工用トマトで、協会に所属する約90社のトマト缶工場の1つ、アマルフィに近いサレルノのパンクラッツィオ社を訪ねると、缶詰め作業の真っ最中。運ばれてきたトマトは洗浄されサイズを選別、90度で熱して殺菌し、皮をむいて潰すなどの工程で缶詰にされるという。

 CEOのハンニバル・パンクラッツィオさん(61)は「トマト缶は加工することで抗酸化物質リコピンなどの有用な栄養素が体に吸収されやすくなるだけでなく、摘みたての鮮度が保たれるため、旬以外では生よりヘルシー」と説明。しかも、同町一帯のトマトは6割がオーガニックで、その生産量はイタリアでトップだという。

 早速ナポリのレストランでトマト缶料理を注文。パスタやトマトソース添え焼きナス、煮タコ、ラザニアなど、どの料理にもいいアクセントになっている。中でも忘れられないのが、ピザレストラン「ガエタノ アダモ」で味わったマルゲリータ。生地の上にトマトソース、モッツァレラチーズなどを載せ、450度の窯で焼くパフォーマンスが見られ、トマトの濃厚さともっちもちした生地などおいしさは格別。思わず「ボーノ(うまい)!」と覚えたてのイタリア語で叫んでしまった。

 ▽行かれる方へ 基本的にトマト工場は見学できないが、パンクラティオン社は予約すればOK。サレルノへはナポリから電車、バスで行ける。

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