DeNAドラ1・度会、まるで琢朗打 初回8球先制演出、石井コーチほうふつ日本一呼ぶ98年型「1番」

2024年03月06日 05:30

野球

DeNAドラ1・度会、まるで琢朗打 初回8球先制演出、石井コーチほうふつ日本一呼ぶ98年型「1番」
<D・ロ>初回、内野安打で出塁し石井コーチ(右)とグータッチする度会(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【オープン戦   DeNA2-2ロッテ ( 2024年3月5日    横浜 )】 DeNAのドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)が5日、ロッテとのオープン戦に「1番・右翼」で出場し2安打1打点。高校、社会人時代も慣れ親しんだ横浜スタジアムで内野安打で出塁した初回に“プロ初盗塁”も決めた。これでオープン戦4試合で打率・500。前回優勝の98年当時のリードオフマンで打撃や走塁で指導を仰ぐ石井琢朗チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチ(53)をほうふつさせる活躍を見せた。
 打って、走って、ホームに帰ってきた。プロになって初の本拠地での試合。愛着のあるハマスタが、ルーキーの度会を躍動させた。

 「(活躍は)声援のおかげもあるし、雰囲気も凄く好き」。冷たい雨で気温9度と冷え込んでも、右翼席からの熱い応援がハートを燃やしてくれた。初回。いきなり二塁内野安打で出塁すると、続くオースティンの2球目に絶妙のスタートで楽々と二盗を決めた。これが対外試合初盗塁。二ゴロの間に三塁へ進み、3番・佐野の左中間二塁打で生還した。わずか8球での先制劇を演出し「初打席でヒットを打てて、盗塁もよかった」。オープン戦に4試合連続で1番で起用されての初盗塁。喜びも大きかった。

 1―1の5回は2死一塁からロッテ・ダイクストラの高めの152キロを力負けせず右中間へ適時二塁打。これでオープン戦は4試合で12打数6安打で打率.500だ。三浦監督は絶好調の打撃よりも「やっと走ったなという感じ。いいものを見せてくれている」と初盗塁を高く評価した。

 キャンプから徹底指導を受け、いつも「隆輝ならまだまだやれるぞ」と声をかけてくれる石井コーチの教えをやっと実践できた。リーグ優勝と日本一を達成した98年のマシンガン打線の1番打者だったレジェンドの教えは厳しく「(今日は)いいスタートを切れたけど、走塁はまだまだ」と辛口だ。

 だから度会は言う。「琢朗さんは日本を代表する選手。いずれ追い越さないと駄目だと思う」。同じ1番で通算2432安打を放った“ハマの斬り込み隊長”の魂を継承し、超える覚悟だ。

 初めて横浜スタジアムを訪れたのは幼稚園のとき。元ヤクルトの父・博文氏(52)の応援だった。以来、横浜高、ENEOSでも慣れ親しんだ地で初回は父の現役時代の登場曲「アース・ウインド&ファイアー」の「レッツ・グルーヴ」で打席に入った。

 「1番で使ってもらっている以上、チームにいい風を持っていけるように、勝利を持っていけるように考えている」と度会。12球団で最もリーグ優勝から遠ざかっているチームへ、98年以来、26年ぶりの風を吹かせる。(秋村 誠人)

 ≪マシンガン打線の火付け役、98年最多安打&盗塁王≫98年の横浜(現DeNA)は権藤博監督の下、38年ぶり2度目のリーグ制覇。主に1番の石井琢朗は174安打、39盗塁で最多安打、盗塁王の2冠。

 3番の鈴木尚典は打率.337で首位打者を獲得し4番・ローズ、5番・駒田徳広とともに強力な中軸を形成。投手陣では絶対的守護神の佐々木主浩がリーグ最多の46セーブポイントを挙げてMVP。

 シリーズでも西武を4勝2敗で下し、鈴木尚がMVP。石井琢は斎藤隆、駒田とともに優秀選手に選ばれた。

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