ソフトバンク・今宮がメモリアル決勝打 球団の遊撃手として最多タイの1494試合出場

2024年06月09日 06:00

野球

ソフトバンク・今宮がメモリアル決勝打 球団の遊撃手として最多タイの1494試合出場
<D・ソ>9回、今宮が決勝打を放つ(撮影・篠原 岳夫) Photo By スポニチ
 【交流戦   ソフトバンク5-3DeNA ( 2024年6月8日    横浜 )】 ソフトバンクは接戦を制し、貯金を今季最多21とした。8回に3点差を追い付かれ、迎えた9回1死二塁、今宮健太内野手(32)が中前へ決勝タイムリーだ。二塁走者・川瀬晃内野手(26)の“神”走塁も相まっての勝ち越し劇。今宮は遊撃手として通算1494試合目の出場となり、球団最多記録に並んだ。チームは連勝で2位とのゲーム差は今季最大の7に広げた。
 鷹の遊撃手として“頂点”に立った今宮は、節目の試合を自らのバットで祝った。3―3の9回1死二塁だ。走者、コーチャーと一体となったプレーから決勝点が生まれる。

 「最近、いいところで打てなかったんでね。(川瀬の)スタートも良かったけど、何といっても井出(三塁コーチャー)さんじゃないですか。外野の捕り方から、見ていた。びっくりしましたよ」

 DeNA森原の2球目フォークを捉え、中前へ運んだ。「真芯だったので(走者が)還ってくることはないと思った」と振り返ったプレーで二塁走者の川瀬は生還したのだ。

 中堅手・桑原はタイミングが合わず、ハーフバウンドで捕球。すぐに中継の二塁手・牧に送球したが、牧は走者に背中を向けて捕球する。振り向いて送球しようとした際、球をこぼした。結果的に川瀬は難なく生還したが、井出外野守備走塁コーチは自信があった。「そこ(捕球の仕方)もあってセンターは完全に返球してこないだろう。強引だけど。思い切って回した」と観察眼も加わっての“神走塁”が完成した。

 プロ15年目の33歳シーズンの今季51試合目。これで遊撃手では61~74年の小池兼司(南海)に並ぶ球団タイの1494試合出場。ただ、本人にとっては通過点。「まだまだ満足もしていないし、これからも伸ばしたい。もっと出られるように。でも、ケガもあった中で周りの方々に感謝したい」と先を見た。

 きょう9日のDeNA戦でも遊撃手で出場すれば球団新記録だが、憧れへと近づく旅路が始まる。遊撃手として幼少期からの憧れは「稼頭央さんです」と松井稼頭央を挙げた。西武、楽天でパ最多1531試合出場を刻んでいる。今季中に到達する可能性は十分で「負けないように。これからも伸ばしたい」と決意を新たにした。

 チームは交流戦3カード連続勝ち越し、今季最多を更新する貯金21とした。試合後、小久保監督はチームが見せた「隙」に苦言を呈した。今宮は言った。「集中力ですね。ショートが起点になればミスは少なくなる。一試合一試合やるだけです」。要に頼れる選手のいるチームは強い。 (井上 満夫)

 《南海時代の小池に並ぶ》
 ○…今宮(ソ)は遊撃で1494試合出場。61~74年の小池(南)に並ぶ球団最多タイとなった。リーグ記録は松井稼(楽)の1531試合。
 ○…今宮は11年に一塁で11試合出場。12年以降の守備はすべて遊撃。

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